2007年01月〜06月
2007.06.25
昨日は、折原一さんが開催されている『石田黙展』にお邪魔する。とっても幽玄的で、神秘的な色彩と筆遣いであり、作者が絵に込めたエネルギーをひしひしと感じることのできるものだった。やはり、あのような本物の絵から得られる雰囲気は印刷では出ない。
銀座でやっているので、絵に興味のある方はぜひ見に行くことをお勧めする。折原さんにも会えるかも。
ポール・アルテの『狂人の部屋』を読了。奇怪な伝説とか、緊張感ある人間関係とか、訳の解らない死や現象など、畳み掛けるように不可解なことが出てくる。という点では凄まじく面白い作品だった。ただ、密室殺人のような(明確な)不可能犯罪がなかった点では、ちょっとだけ不満かな。どっちにしろお勧め。
日下三蔵編『離れた家 山沢晴雄傑作集』(日本評論社)をMクラスの書店で発見。転送収容する。
2007.06.24
物質転送機による取り寄せは、ポール・アルテ『狂人の部屋』。ようやく読めるぞ。
秘密プロジェクト『K・A』を、250枚まで清書。
2007.06.20
[情報館]を更新。
[新刊]
石持浅海『BG、あるいは死せるカイニス』光文社カッパ・ノベルス
五十嵐貴久『シャーロック・ホームズと賢者の石』
喜国雅彦『日本一の男の魂(19)』小学館
竹本健治さんの『キララ、探偵す。』を読了。アンドロイドの萌えキャラが良い。博士もいい味出している。
喜国さんの『日本一の男の魂』はこれが最終巻らしい。名探偵モンクなら、中途半端な数なので、20巻に揃えたいと言うだろう。
2007.06.18
用事のついでに、文教堂やオリオン書房(ミュー店)など四軒の書店を回るが、ポール・アルテの『狂人の部屋』を発見できず。
かわりに、西岸良平『鎌倉ものがたり(24)』を発見して、転送収容。
柴田よしきさんの『回転木馬』を読了。ずいぶん前に出た『観覧車』の続編であった。
2007.06.17
[新刊]
松尾詩朗『撲殺島への懐古』南雲堂SSKノベルス
物質転送機による取り寄せは、『完訳ファーブル昆虫記 第5巻上』集英社と、河あきら『ワンダー (7)』双葉社。
北村薫氏の『玻璃の天』を読了。随所に出てくる言葉遊びがいかにも北村さんらしく洒脱で、「わたし」とお兄さんの掛け合いが、今回も楽しかった。
2007.06.16
[新刊]
折原一『疑惑』文藝春秋
津原泰水『ルピナス探偵団の当惑』創元推理文庫
論創社から出ている論創海外ミステリの今月の新刊は、飯城勇三編『ミステリ・リーグ傑作選(下)』。ブライアン・フリンの長編『角のあるライオン』が一挙に翻訳されているのが目玉であろう。フリンは、これが本邦初訳のはず。
2007.06.14
[新刊]
「ジャーロ」2007年夏号 光文社
物質転送機による取り寄せは、スリラーの古典、エドガー・ウォーレスの『正義の四人』長崎出版。
2007.06.12
[新刊]
鮎川哲也『悪魔はここに』光文社文庫
東川篤哉『密室に向かって撃て!』光文社文庫
柄刀一氏の『空から見た殺人プラン』を読了。最終話の死因トリックが好き。
2007.06.10
[企画進行中]を更新。
[新刊]
近藤史恵『モップの魔女は呪文を知っている』実業之日本社(ジョイノベルス)
柄刀一『レイニー・レイニー・ブルー』光文社文庫
エドワード・D・ホック『サム・ホーソンの事件簿V』創元推理文庫
今年もまた、『サム・ホーソンの事件簿』に出会えて幸せ。
花園大学で、6月23日に、麻耶雄嵩氏と大山誠一郎氏の講演があるとのこと。見に行きたいなあ。
2007.06.07
[情報館]を更新。
[新刊]
「ミステリーズ! vol.23」東京創元社
霧舎巧『十月は二人三脚の消去法推理』講談社ノベルス
三津田信三『スラッシャー 廃園の殺人』講談社ノベルス
篠田真由美『一角獣の繭』講談社ノベルス
古野まほろ『天帝のつかわせる御矢』講談社ノベルス
黒田研二/前川かずお『逆転裁判(2)』講談社
HIROSHIMAの新譜『LITTLE TOKYO』を聴く。相変わらず楽曲が良く、心地よさに癒される。歌物がなかったのが、ちょっと残念。
2007.06.06
平石貴樹氏の『スノーバウンド@札幌連続殺人』を読了。誘拐事件と連続殺人をからめて、犯罪の動機探しをする部分に趣向があり、叙述に工夫を凝らしてある点は、いかにも現代的なアプローチで面白かった。
ゴットハードの新作『ドミノ・エフェクト』を聴く。素晴らしい! 完璧、100点、全曲名作!
2007.06.03
[情報館]を更新。
小説版『鉄腕アトム』の原稿が完成。手塚プロが挿絵を入れてくれて、KCノベルス・シリーズから、10月に刊行予定。時間があれば、自分でアトムの絵を描きたいくらい(笑)。
四次元投影法によって、クリストファー・プリーストの『双生児』を取り寄せ。
秘密プロジェクト『K・A』の第2稿が出来。いよいよ清書作業へ着手(か?)。
2007.06.01
[新刊]
貫井徳郎『夜想』文藝春秋
芦辺拓『迷宮パノラマ館』実業之日本社
大村友貴美『首挽村の殺人』角川書店(横溝正史ミステリ大賞)
桂美人『ロスト・チャイルド』桂美人(横溝正史ミステリ大賞)
物質転送機で、横山光輝『原作完全版 仮面の忍者 赤影(下)』を取り寄せ。
2007.05.30
[情報館]を更新。
『双面獣事件』第2部第1回のゲラを校正。第2部第3回の原稿を執筆中。
2007.05.28
物質転送機による取り寄せは、『野村胡堂探偵小説全集』作品社と、横山光輝『原作完全版 鉄人28号(20)』潮出版社。
野村胡堂は限定1000部と聞いて、あわてて注文。次は、『スペードの女王』や『ロボット城』など、少年少女探偵小説を一冊にまとめてくれないかな。
2007.05.27
三津田信三氏の『首無の如き祟るもの』を読了。堪能、満足、感激。どこを切っても探偵小説。濃厚な雰囲気が心地よく、重層的な真相も見事。旧家の秘密が、消失トリックや首切りトリックの密接な動機と契機になっている点で特に優れている。傑作なので、たいそうお勧め(できれば、村の見取り図が欲しかった)。
2007.05.25
コーナー・ストーンの『トゥ・テールズ・オヴ・ワン・トゥモロウ』を聴く。
作り込みが良く、力作だが、あと一曲、キャッチーなものがあればなお良かった。
本日の物質転送機による取り寄せは、私市保彦『名編集者エッツェルと巨匠たちフランス文学秘史』新曜社。
「メフィスト」に載っている高田崇史氏の短編が、三島由紀夫の『豊饒の海』の謎を扱っていて、個人的にツボだった。
2007.05.23
[情報館]を更新。
[新刊]
山口雅也『日本殺人事件』創元推理文庫
小説版『鉄腕アトム』の初稿350枚が完成。これから清書に入る。KCノベルス・シリーズから、10月に刊行予定。
2007.05.21
[情報館]を更新。
[新刊]
鯨統一郎『浦島太郎の真相』光文社カッパ・ノベルス
石持浅海『人柱はミイラと出会う』新潮社
歌野晶午『葉桜の季節に君を想うということ』文春文庫
昨日は、某作家さんの結婚報告パーティーがあり、神保町の学士会館へ。風情のある建物であった。
『島田荘司選 第1回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞』というのが始まった。募集要項はこちら。「選者・島田荘司氏よりのコメント「賞創設にあたって」」も読んで欲しい。
2007.05.17
物質転送機によるお取り寄せは、『ヘルマン・ヘッセ全集(16)』。内容は全詩集。
6月に、小学館クリエイティブから、花村えい子先生の『霧の中の少女』の完全版が出る。テレビドラマ化もされた名作である。もちろん、マーガレットコミックス版は持っているのだが、あの新書には、物語の半分程度しか収録されていないのである。
また、時期は未確認だが、チクマ秀版社からは、手塚治虫先生の『スーパー太平記』の完全カラー版が近々出るらしい。これも、楽しみに待ちたい。
2007.05.14
[新刊]
ミステリー資料館・編『江戸川乱歩と13の宝石』光文社文庫
11日は、本格ミステリ大賞の公開開票式に顔を出す。小説部門の受賞は、道尾秀介氏の『シャドウ』と決まり、御本人も後から開場へ来たので、ちょっと挨拶して帰る。用事があって、記者会見までいられなかった。
平野義久氏の自費出版『ジョン・ディクスン・カー Cabin B-13研究』が届く。
2007.05.12
[新刊]
桐野夏生『メタボラ』朝日新聞社
折原一氏の『タイムカプセル』を読了。卒業式の場面のネタが愉快だった。
論創海外ミステリの今月の新刊は、エラリー・クイーン他『ミステリ・リーグ傑作選(上)』。まだざっと見ただけだが、挿絵もふんだんに入っていて、写真あり、読み物あり、コラムありと、非常に面白いし楽しい。
2007.05.10
[情報館]を更新。
[新刊]
柴田よしき『小袖日記』文藝春秋
本格ミステリ作家クラブ・編『本格ミステリ07』講談社ノベルス
桐野夏生『メタボラ』朝日新聞社
勇嶺薫『赤い夢の迷宮』講談社ノベルス
蘇部健一『六とん3』講談社ノベルス
小学館「本の窓」の連載原稿『僕らが愛した手塚治虫』第41回を書き、亜空間通信で送る。しばらくは、虫プロ商事から出ていた「COM」と『火の鳥』のことを書く予定。
2007.05.06
北山猛邦氏の『少年検閲官』を読了。一作ごとにグングン成長していくので、今や次作が非常に楽しみに作家になっている。この作品も素直に面白いと言える。これもまた氏の得意な状況設定型ミステリーだが、世界構築性はこれまでで一番堅固だ。しかしその一方で、どこからどこまでが「あり」で、どこからが「ない」のか、もう一つ判然としないという部分もわずかに残っている。これがシリーズになれば、その辺はだんだん整理されてくるだろうと想像できるが。個人的には、触感のネタが一番好きだった。お勧め。
2007.05.04
引き続き、『鉄腕アトム』のノヴェライズ原稿の執筆。
物質転送機によるお取り寄せは、『ヘルマン・ヘッセ全集(2)』と『完全版 仮面の忍者赤影(上)』(講談社)。そのうちに、完全版『伊賀の影丸』も出てくれたら嬉しいのだが。
何だか解らないが、デスクトップマシンの不調は止まった。
「ROM」128号は、ジョン・ロード、コニントン、コール夫妻など、いつものようにマニアック。
2007.05.03
台湾に行かれて、向こうのミステリー・ファンや作家たちと「ファン交流会」や「サイン会」などを行なってきた島田荘司先生。大歓迎を受けたそうである。そして、一昨日、島田先生にお会いした時に、一冊の文庫サイズの本をいただく。「第5回人狼城推理文学賞」の入選作『誘殺』という本である。何でも、この賞は、拙著『人狼城の恐怖』にちなんで創設されたものだとか。そうだとしたら、触発を与えることができたという点で、とても嬉しい。台湾大学のミステリー・サークルのような所が主宰しているようだ。
2007.04.30
「本格ミステリ大賞」の投票をようやく行なう。それにしても、候補作の中に、桜庭一樹氏の『赤朽葉家の伝説』という傑作や、三津田信三氏『厭魅(まじもの)の如き憑くもの』という意欲作がないのは、何とも残念だし、もったいない。
『双面獣事件』第7回の原稿を書いて、亜空間通信で出版社に送る。
2007.04.29
[情報館]を更新。
一昨日から、時々、デスクトップマシンが急にダウンする。何の前触れもなく画面が真っ暗になって、OSが落ちるのである。マシンの診断プログラムをかけても問題は発見されなかったので、WindowsXPかウイルス対策ソフトあたりの問題だろう。忙しい時に限って、パソコンというのは不調になるものだ。
こまめに上書き保存をしながら書いているのだが、それでも、『双面獣事件』の原稿を10行ほどなくしてしまった。
2007.04.27
[新刊]
三津田信三『首無の如き祟るもの』原書房
佐々木丸美『夢館』創元推理文庫
物質転送機によるお取り寄せは、『完全版 スーパー・ジェッター(上)』、『同 (中)』、『同 (下)』マンガショップ。絵柄が違うので、描き下ろし短編は要らなかったような。
2007.04.23
[新刊]
篠田真由美『風信子の家』東京創元社
知らなかった。くまのパディントン・シリーズの新刊が出ていたとは。『パディントン街へ行く』が昨年出ていたんだね。
『鉄腕アトム』は80枚超え。しかし、もう月末。『双面獣事件』の第7回も書かなくては。
2007.04.20
[情報館]を更新。
[新刊]
皆川博子『聖餐城』光文社
第17回鮎川賞の受賞作が決定したとのこと。詳細はこちら。面白そうな題名だぞ。
「ニコリ」用の連載原稿〈名探偵Zの事件簿 花の中の死体〉を書き、亜空間通信で送付。
物質転送機による取り寄せは、グラズィス・ミッチェル『ウォンドルズ・パーヴァの謎』河出書房新社。
秘密プロジェクト『R・S』の第二弾『K・B』が始動。
2007.04.19
倉阪鬼一郎氏の『騙し絵の館』を読了。私の小学校の同級生にも一人「こういう人」がいたなあ。
連載原稿「僕らが愛した手塚治虫」のゲラ校正。昔、手塚先生にファンレターを出したこと。先生から返事をもらったことなどが書いてある(返事のハガキの写真付き)。
2007.04.16
[新刊]
平石貴樹『スノーバウンド@札幌連続殺人』南雲堂
深水黎一郎氏の『ウルチモ・トルッコ 犯人はあなただ!』を読了。第二作の趣向が今から楽しみ。
苦節ウン年(笑)。秘密プロジェクト『R・S』の原稿が完成し、出版社に亜空間通信で送る。
愛知県豊橋市中央図書館で、「僕らが愛した手塚治虫」と題した講演を行なった。大きくて、利用者が多く、活気のある図書館であった。別の階の展示場では、館長さんの地宗一郎氏が収集した手塚マンガがたくさん展示してあった。地宗さんは大の手塚ファンで、子供の頃には『漫画少年』をリアルタイムで読んでいたとのこと。また少女マンガ家の鈴原研一郎氏とも学生の頃から親交があるという。その上、ミステリーが大好きで、中でもディクスン・カーが一番お気に入りだという。東京創元社から出た「ディクスン・カー作品集」全12巻なども持っているのだとか。たいへん、話が弾んだのであった。
2007.04.13
[情報館]を更新。
[新刊]
「メフィスト」5月号 講談社
脚本・黒田研二『逆転裁判(1)』講談社
新津きよみ『悪女の秘密』光文社文庫
北村薫『玻璃の天』文藝春秋
東浩紀『文学環境論集』講談社(講談社ボックス)
明後日、15日日曜日に、愛知県豊橋市中央図書館で、「僕らが愛した手塚治虫」と題した講演を行ないます。「子どもの読書週間」ということで、手塚マンガ関連他の展示などもあるそうなので、良かったら見に来てください。
2007.04.12
[新刊]
鮎川哲也『消えた奇術師』光文社文庫
アーサー・コナン・ドイル『シャーロック・ホームズ 最後の挨拶』光文社文庫
『鉄腕アトム』のノヴェライズ(オリジナル・ストーリー)を書き始める。秋に刊行の予定。
山田正紀さんの『雨の恐竜』を読了。恐竜がテーマになっているだけで嬉しい。
2007.04.07
ただ今、松本市の老舗デパート「井上」の新館6階のギャラリーで、私の母・大西次子の油絵の個展が開かれています。興味のある方は、ぜひ御来場ください。
2007.04.06
[情報館]を更新。
[新刊]
「別冊シャレード94号 氷川透特集2」
「名探偵モンク4」をDVD録画で見る。相変わらずの面白さ。アメリカでは、これは第5シーズンらしいね。
「エイリアス4」も始まる。相変わらずの馬鹿馬鹿しさ。このC級ぶりがたまらん。
「デッド・ゾーン3」が終わってしまった。3になってから脚本がすごく良くなっていたので、早く4が始まってほしい(4は向こうで放映されたのだろうか?)。
2007.04.05
[新刊]
深水黎一郎『ウルチモ・トルッコ 犯人はあなただ!』講談社ノベルス(メフィスト賞)
佐飛通俊『宴の果て 死は独裁者に』講談社ノベルス
関田涙氏の『晩餐は「檻」の中で』を読了。綺麗な着地。
台湾版『――渋柿信介の事件簿(2)―― スマイルは遠すぎる』(河内実加・作画 二階堂黎人・原作のマンガ)の見本刷りが届いた。
2007.04.02
[新刊]
乾くるみ『イニシエーション・ラブ』文春文庫
PDFファイル『新本格ミステリー入門』は配布を終了しました。
ジョン・ロードの『ハーレー街の死』を読了。
2007.03.29
[情報館]を更新。
「新刊」
近藤史恵『二人道成寺』文春文庫(ミステリ・マスターズ)
新津きよみ『ママの友達』光文社
上遠野浩平『酸素は鏡に映らない』講談社(ミステリーランド)
ずっと仕事。
神保町の東京古書会館地下ホールで、いろいろなイベントがある。こちらを参照のこと。
2007.03.26
[情報館]を更新。
Mクラスの書店で、うしろそうじ『手塚治虫とボク』草思社を発見。即座に転送収容。
2007.03.23
[新刊]
芦辺拓『からくり灯籠 五瓶劇場』原書房
太田忠司『落下する花 ―月読―』文藝春秋
『双面獣事件』第2部第1回の原稿を140枚を書き上げる。「メフィスト」のウェブサイトで5月に掲載予定。
花村えい子先生の『あっぱれ!昭和ガール 花村えい子原画展』のオープニングに顔を出す。マンガ家の弘兼憲史さん、里中満智子せんをはじめ、多くのマンガ家・編集者がお祝いに訪れていた。1970年代のカラフルで可愛い原画がたくさん飾られていた。
また、私は、二上洋一先生と初めてお会いできて(何度か、手紙のやり取りはしたことがあったのたが)、「幻影城」時代のことや「週間マーガレット」や「ぶーけ」の創刊時のお話を聞けて嬉しかった。
2007.03.18
論創海外ミステリの今月の新刊は、ジョン・ロードの『ハーレー街の死』。
ピーター・ラヴゼイ『殺人作家同盟』を読了。リラックスした作品。
2007.03.17
[新刊]
倉阪鬼一郎『騙し絵の館』東京創元社
柴田よしき『回転木馬』祥伝社
マンガ家・花村えい子先生の原画展がある。『あっぱれ!昭和ガール 花村えい子原画展』がそれで、3月20日から25日まで、南青山のギャラリー・サロン・ド・フルールで開かれる。
「双面獣事件」の連載原稿が終わったら見に行こう。
2007.03.16
[新刊]
山田正紀『雨の恐竜』理論社(MYSTERY YA!)
テレビドラマは、「スターゲート・アトランティス」や「インベンション」の第1シーズンが終わってしまって、ちょっと残念。
2007.03.14
[新刊]
篠田真由美『王国は星空の下』理論社(MYSTERY YA!)
「ジャーロ」第27号(2007.SPRING)光文社
ローレンス・ブロック『すべては死にゆく』(二見書房)を読了。前作ほどではないが、やはり三人称に違和感。というか、昔のこのシリーズなら、三人称部分も一人称にうまく取り入れていたはず(伝聞形式や推測形式にするなどして)。
2007.03.13
[新刊]
二階堂黎人・編『新・本格推理07』光文社文庫
折原一『タイムカプセル』理論社(MYSTERY YA!)
柴田よしき『宙の詩を君と謳おう』光文社文庫
理論社から、若者向けミステリー・シリーズ「ミステリーYA! 」の刊行が始まった。第一弾は折原一さん、篠田真由美さん、山田正紀さんとのこと。今後のラインナップにも楽しみな題名が並んでいる。
2007.03.12
身体再生率8割。頭が少しクラクラするのが、カゼの余波なのか、花粉なのか解らない。
中島望『クラムボン殺し』、谷原秋桜子『龍の館の秘密』、クロフツ『少年探偵ロビンの冒険』を読了。
「ダ・ヴィンチ」の取材。
2007.03.11
身体再生率6割。さらに整体に行き、7割まで持ってくる。
桜庭一樹さんの『赤朽葉家の伝説』を読了。この小説は素晴らしい! これは凄い! とんでもなく面白い! ページをめくる手が止まらなかった!
まず、一般文芸小説(純文学・かつての主流文学系の小説)として超一流の仕上がりである! 泉鏡花みたいな感じもあれば、船山馨や水上勉みたいな感じもあれば、宮尾登美子みたいな感じもあり、しかも、そういう印象が渾然一体となって、完全に桜庭一樹の文体や文学に昇華している! 今、新しい日本文学全集が編まれることがあったら、絶対に一巻本として収録されるだろう! いやあ、心底感激しました! 凄いです、桜庭さん!
その上、これって、とんでもなく純度の高い本格ミステリーである。やってることは、パット・マガーの『7人のおば』。つまり、事件探しと被害者捜し。それを、島田荘司さんが奇想ミステリーで使う手法で達成している。物語の一部や全体そのものを、事件解決のための手がかりとしてしまうあれ。その技法を、こんな風な形で用いるなんて! 本格ミステリーの側面から見ても凄いです、桜庭さん! 感服しました!
十年に一度の傑作なんてものではなく、名作中の名作。五倍のお勧め。
今年度の大収穫――と思ったら、奥付は昨年の12月28日じゃないかあ!? すっごい微妙な時期の発売だなあ。どうします!?
なんか、装丁を少し変えて、今年の日付にして、初版を再発行しなおしたら>東京創元社。
2007.03.09
熱は下がったのだが、頭がボーとして、小説がまともに考えられない。背中や腰も痛い。
台湾版『人狼城の恐怖 第3部探偵編』と『聖アウスラ修道院の惨劇』の見本刷りが届く。
2007.03.08
[情報館]を更新。
[新刊]
谷原秋桜子『砂の城の殺人』創元推理文庫
ディクスン・カー『エドマンド・ゴドフリー卿殺害事件』創元推理文庫
カゼで2日間寝込む。今日もまだフラフラしていて、こうやってディスプレイを見ていても、目の前がグラグラする。
光文社文庫『新・本格推理07 Qの悲劇』の見本刷りが届く。発売は12日頃の予定。今回も読み応えたっぷりのアンソロジーになっている。投稿者皆さんに心から感謝を。
2007.03.05
[新刊]
関田涙『晩餐は「檻」の中で』原書房(ミステリー・リーグ)
谷原秋桜子氏の『天使が開けた密室』創元推理文庫を読了。解説に「手筋が良い」と書いてあったが同感。今月、確か、書き下ろしでシリーズ第3作が出るはず。それも読もう。
2007.03.03
母親の大西次子が、4月頭に長野県松本市で、油絵の個展を開くことになった。詳細はこちらから。
私も、4月15日(日)に、愛知県豊橋市の中央図書館で、「僕らの愛した手塚治虫」という講演を行なう。館長さんが手塚ファンで、展示企画を催すので、その一助として出演するわけである。
本日のお取り寄せ。先ほど、小型宇宙船で到着。モーリス・ルブラン『水晶の栓』ハカカワ文庫と、横山光輝『原作完全版 鉄人28号(17)』潮出版社の2冊。
『水晶の栓』は、アルセーヌ・ルパン・シリーズの中の最高傑作ですね。スケールの大きさでは『813』に負けるけれども、完成度はこちらの方が高い。
2007.03.02
原書房の編集さんのブログ「素行迷宮」に、ヴィンテージ・ミステリのラインナップ予定が出た。やっぱり目玉は、07年夏 クレイトン・ロースン Death out of Thin Air (1941) でしょうね。
高田崇史氏の『QED 河童伝説』を読む。河童の方は、このシリーズを読んできた者にとってはそれほど意外な説が出ているわけではない。殺人の方に面白いトリックが使ってあったので、こっちを重点的に書いてほしかったな。
ところで、前作の頭の方で触れていた靖国神社の問題はどうなったんだ?
2007.02.28
[新刊]
ヘンリー・ウエイド『議会に死体』原書房
佐々木丸美『水に描かれた館』創元推理文庫
小学館クリエイティブの編集さんと打ち合わせ。来年は手塚治虫先生の生誕80周年なので、特別な企画を考えていること。さすがの私でさえ「おお!、それは!」となった(今はまだ秘密)。
帰りに、出たばかりの、山田えいじ『ペスよおをふれ』を頂戴する。昭和30年代に大人気だった少女マンガ。ユリと犬のペスの愛情物語。今回は単行本全8巻のうち、今回は3巻までを完全復刻。売れ行きが良ければ続刊も出すとのこと。
2007.02.24
[新刊]
松尾由美『九月の恋と出会うまで』新潮社
貫井徳郎『ミハスの落日』新潮社
LAST AUTMN'S DREAMの4th「SATURN SKYLINE」を聴く。個々の楽曲は良いのだが、1thにあったような哀愁感が乏しくなっていて、そろそろ趣味ではなくなってきた。
2007.02.22
[情報館]を更新。
[新刊]
F・W・クロフツ『少年探偵ロビンの冒険』論創社(論創海外ミステリ)
待ちに待った、中野晴行氏の『謎のマンガ家 酒井七馬伝』がようやく完成した(2月下旬発売)。酒井七馬は、手塚治虫のデビュー長編『新寶島』の合作者であったが、名のみ有名で、まさに幻のマンガ家というに相応しい人物だった。今回、その人となりや業績がかなり明らかになったことは、マンガ界にとって非常に大きな価値をもたらしたと言えよう。
もちろん、読み物としても面白く出来上がっているので、戦前戦後のマンガの歴史に少しでも興味のある方にはぜひにとお勧めしたい。
2007.02.18
SFライターの大橋博之氏が山川惣治の紹介記事を書いているというので、「SFマガジン」3月号を転送収容する。
それでは、ということで、「別館」の「山川惣治コレクション」に、『銀星』の書影を追加。こちらからどうぞ。
2007.02.17
[新刊]
ディクスン・カー『盲目の理髪師』創元推理文庫(新訳!)
『盲目の理髪師』の新訳である。が、同じ訳者なので実態は改訳か。最初の方を読み比べてみると、句読点の位置が変わっていたり、持って回った言い回しの部分が、すっきりした書き方に修正されている。文字も大きくなっているので読みやすい。ありがたい(もっと大きくても、良かったかも)。
昼過ぎ、武蔵村山市にあるダイアモンド・シティー・ミューというモールに行き、オリオン書房で雑誌を買う。「本格ミステリー・ワールド 2007」が入荷しているのを確認。ということで、どうか御購読を。
2007.02.16
メフィスト賞受賞作、古野まほろ氏の『天帝のはしたなき果実』を読了。こういう過剰性は個人的には大好きである。が、推理小説と音楽小説と青春小説とファンタジー小説がバラバラで、そのため、蘊蓄がただの情報の羅列に終わっている所がたくさんある。良い意味でも悪い意味でも、小栗虫太郎の『黒死館殺人事件』を連想させた。
たとえば、竹本健治さんのデビュー作『匣の中の失楽』は、推理小説と青春小説と幻想小説が渾然一体となった傑作だった。そういう良い見本があるわけだし。
島田荘司監修「本格ミステリー・ワールド 2007」(南雲堂)が、本日発売のはずです。売れ行きが良ければ、次号以降の年末刊行分の他に、増刊号も出せるかもしれません。ぜひ御購入お願いします。
2007.02.13
辻真先さんの『日本海・豪雪列車殺人号』を読了。小粒だが、ビリビリと痺れる粋な××トリックが使われている。辻真先さんの柔軟な発想力に感服。
今回は「一太郎2007」のバージョンアップを見送る予定だった。というのも、毎年、ジャストシステムに文句を言ってる箇所が修正されていないからだ。ATOKと「修太」とで、送りがなに関する設定の整合性が取れていないのである。ところが、知らない間に、ジャストマイショップのポイントというのが溜まっていて、1000円引きとなり、また、ダウンロードでも購入できると解り、結局バージョンアップをしてしまった。
一太郎はそれほど変わったとは思えない(エディター・モードが付いた)。ATOKは、レスポンスが良くなった。
2007.02.11
物質転送機によるお取り寄せ。『完訳 ファーブル昆虫記 第4巻上』集英社、忠津陽子『美人はいかが(3)』朝日ソノラマ、E・C・R・ロラック『死のチェックメイト』長崎出版。
『死のチェックメイト』は、アリバイものとして少しは有名なので、やや期待。
2007.02.10
[新刊]
柄刀一『空から見た殺人プラン』祥伝社ノン・ノベル
笠井潔『魔』文春文庫(本格ミステリ・マスターズ)
『魔』の巻末にある、笠井さんの「文庫版あとがき」と、小森健太朗氏の「解説」が、いろいろな示唆を含んでいて面白い。
さて、南雲堂から発売になる、島田荘司監修「本格ミステリー・ワールド 2007」の見本刷りができてきました。目次は次のとおりです。16日の発売予定なので、よろしくお願いします。
「本格ミステリー・ワールド 2007」
●体裁等:A5判。ムック形式。176ページ。定価1200円。
●発行予定日:2007年2月16日。
●内容
【1】巻頭言 島田荘司
【2】巻頭グラビア
竹本健治、森谷明子、道尾秀介、鏑木蓮(乱歩賞)+麻見和史(鮎川賞)
【3】新人鼎談
二階堂黎人×鏑木蓮(乱歩賞)×麻見和史(鮎川賞)
【4】作家の計画・作家の想い(以下、執筆依頼予定者)
辻真先、島田荘司、山田正紀 竹本健治、山口雅也、北村薫、折原一、有栖川有栖、綾辻行人、法月綸太郎、北森鴻、加納朋子、篠田真由美、太田忠司、柄刀一、鳥飼否宇、石持浅海、加賀美雅之、小森健太朗、柴田よしき、松尾由美、岸田るり子、森谷明子、道尾秀介、井上雅彦、乾くるみ、大倉崇裕、大山誠一郎、小林泰三、霞流一、霧舎巧、青井夏海、鯨統一郎、倉坂鬼一郎、黒田研二、近藤史恵、坂木司、高田崇史、辻村深月、鳥飼否宇、西澤保彦、伯方雪日、はやみねかおる、東川篤哉、藤岡真、三雲岳斗、関田涙、三津田信三、光原百合、石崎幸二、矢野龍王、桜庭一樹、米澤穂信、二階堂黎人(順不同)
【5】今年の注目作家の紹介
竹本健治(小森健太朗)、鏑木蓮+麻見和史(二階堂黎人)、道尾秀介(大池洋子)、森谷明子(つずみ綾)
【6】女性作家による本格ミステリー鼎談
柴田よしき×篠田真由美×加納朋子
【7】「読者に勧める 黄金の本格ミステリー!」
(1)選者:小森健太朗、つずみ綾、二階堂黎人
(2)自作解説:「黄金本格」に選出された作家による自作解説。
芦辺拓、石持浅海、大倉崇裕、加賀美雅之、島田荘司、竹本健治、道尾秀介、三津田信三、松尾由美、霧舎巧
【8】「私の選ぶお勧め本格ミステリー」
(1)国内部門 三田皓司、加賀美雅之、はやみねかおる、森谷明子、鳥飼否宇
(2)海外部門 つずみ綾、横井司、森英俊 二階堂黎人
【9】海外ミステリーの評論、研究について つずみ綾
【10】古本エッセイ 喜国雅彦
【11】ベテラン作家インタビュー 天城一(聞き手:つずみ綾)
【12】各社・各氏の計画(以下、執筆依頼予定者)
講談社、光文社、国書刊行会、東京創元社、原書房、文藝春秋、森英俊、論創社
【13】本格ミステリー新人賞等の紹介
(1)紹介 横井司
(2)応募要項(各社)
(3)新人賞応募者へのアドバイス
(a)山田正紀 (b)二階堂黎人
【14】巻末評論 小森健太朗
2007.02.09
[新刊]
鮎川哲也『朱の絶筆』光文社文庫
辻真先『日本海・豪雪列車殺人号』光文社文庫
柄刀一『殺意は青列車が乗せて』光文社文庫
先週の土曜日くらいから花粉症が始まり、だんだんひどくなる。スキー場へ逃げだしたい気分。
2007.02.08
[情報館]を更新。
[新刊]
「ミステリーズ! Vol.21」東京創元社
光文社文庫『異形コレクション讀本』の見本刷りが届く。ここには、朝松健氏と井上雅彦氏と私の鼎談「だから、アンソロジーはやめられない」も載っている。「讀本」というだけあって、様々な読み物が詰まりに詰まっている。
2007.02.07
本格ミステリ作家クラブの「今月の本格トピックス」コーナーに、私の寄稿した「私の愛する本格ミステリ・ベスト3」もアップされている(「ジャーロ」掲載済)。見られるのは今月中のみのはず。興味のある方はお急ぎを。
その本格ミステリ作家クラブより、メールで、以下の速報が届く。
第7回「本格ミステリ大賞」候補作決定
【小説部門】候補作(*タイトル50音順)
『顔のない敵』石持浅海(光文社)
『シャドウ』道尾秀介(東京創元社)
『邪魅の雫』京極夏彦(講談社)
『樹 霊』鳥飼否宇(東京創元社)
『時を巡る肖像』柄刀一(実業之日本社)
【評論・研究部門】候補作(*タイトル50音順)
『刑事コロンボ完全捜査記録』町田暁雄監修(宝島社)
『戦後創成期ミステリ日記』紀田順一郎(松籟社)
『探偵小説と記号的人物』笠井潔(東京創元社)
『論理の蜘蛛の巣の中で』巽昌章(講談社)
これは誰かを責めたり、批判しているのではなく、単なる感想だが、個人的には本命と思っていた三津田信三氏の『厭魅(まじもの)の如き憑くもの』が候補作の中にないのは残念。
2007.02.06
[新刊]
法月綸太郎『法月綸太郎ミステリー塾 日本編 名探偵はなぜ時代から逃れられないのか』講談社
法月綸太郎『法月綸太郎ミステリー塾 海外編 複雑な殺人芸術』講談社
歌野晶午氏の『密室殺人ゲーム王手飛車取り』を読了。犯罪に関するアイデアがたっぷり詰まっていて面白い。乱歩の『赤い部屋』ではないが、こういう話はネタをけちったらだめなのだ。現代的な題材の取り組み方もうまい(いつものように)。お勧め。
2007.02.04
[新刊]
柴田よしき『所轄刑事・麻生龍太郎』新潮社
先日の「日刊ゲンダイ」のインタビューをスキャンしてみた。この手の切り抜きは画像データーとして取り込んでおいた方が散逸しなくて良いようだ。
2007.02.03
当分の間、VISTAを入れるつもりはないが、試しに、Windows Vista Upgrade
Advisorを、デスクトップのTNG号にかけてみる。
「支障なし」という結果になったが、いくつかのボードや周辺機器のドライバーはメーカーに確認しろとの指示が出る。やはり、当分の間はVISTAを入れるのはやめよう。
文庫版『千年岳の殺人鬼』の表紙に映っているスキーヤーが、黒田研二氏ではないかという疑いが出てきたので、拡大してみる。どうだろう?
2007.02.02
[情報館]を更新。
[新刊]
高田崇史『QED 河童伝説』講談社ノベルス
2月8日頃に発売になる、光文社文庫版『千年岳の殺人鬼』の見本刷りが届く。上の書影では解りにくいかもしれないが、時空の裂け目から飛び出てきたスキー・ジャンパーの姿がとても格好良い表紙だ。もちろん、この作品は黒田研二氏との合作。二人で書いた三作の中でも最も面白いと自負しています。ぜひ読んでください。解説は霞流一氏。
2007.01.31
[新刊]
エドモンド・ハミルトン『キャプテン・フューチャー全集11 鉄の神経お許しを 他全短編』創元SF文庫
南雲堂から出る、島田荘司監修「本格ミステリー・ワールド 2007」ですが、印刷関係の方で少し遅れが出ています。刊行は2月16日頃になりそうです。180ページで、定価は1200円の予定です。中身が濃くて面白い、充実の本格リファレンス・ブックになったと思います。あと少しお待ちください。
2007.01.30
土曜日に、島田荘司先生、つずみ綾氏、講談社及び南雲堂編集さんと共に、吉祥寺のtrick-trapに行く。もうすぐ店を畳んでしまうということなので、覗いてみたのだが、戸川店長はよんどころない事情で不在。代わりに、元東京創元社編集者のM氏がいたので少し話をする。
その後、島田荘司先生のファンも合流。島田先生の台湾ツアーに関する説明会にも出席する。何でも、台湾のクラウン社(島田先生の作品の台湾版を出している会社)が、サイン会や講演会を依頼してきたそうだ(もちろん、島崎博さんがらみであろう)。
マイクロソフトのワイヤレスマウスが手になじまないので(下側が広がっているためで、しっかり握れず、小指が痛くなる)、ロジクールのVX-REVOLUTIONを購入。持った感触はとても良い。しかし、案じていたとおり、ドライバーのできが悪い。まず、SETPOINT3.1は、マウスドライバーと一緒に勝手にキーボードドライバーをインストールしてしまう(これを元に戻すのに、一苦労)。IEで、フレームのあるページでは水平スクロールができない。縦スクロールさせるためには、初期設定の一部をキャンセルしなくてはならないなど、普通に使えるようになるまでに何時間もかかってしまった(マイクロソフトのマウスなら、ドライバーのインストールだけで終わるのに)。
2007.01.26
[情報館]を更新。
[新刊]
竹本健治『キララ、探偵す。』文藝春秋
北山猛邦『少年検問官』東京創元社〈ミステリ・フロンティア〉
本格ミステリ作家クラブ・編『論理学園事件帳』講談社文庫
石上三登志『名探偵たちのユートピア』東京創元社
『新・本格推理07』の前書きを書き終わる。
秘密プロジェクト『R・S』の下書き400枚ができあがった。共同執筆者が頑張ってくれているので、夏までには出したいなあ。
『シャーロック・ホームズの栄冠』を読んでいるところ。これがとっても面白い。編者の鑑識眼が良いのだね。実はホームズの贋作もの(集)は飽きていて、特に、ホームズの思想や価値観と違うもの(たとえば、ホームズがオカルトを肯定しちゃうとか)を読ませられると、辟易していたのである。
『名探偵たちのユートピア』も読んでいる途中。これは素晴らしい! 連載中も素晴らしいと思ったが、こうしてまとまってみるとなおいっそう素晴らしい! 古典・名作の再読評論であるわけだけど、見落としていた点の指摘や新発見がいっぱい詰まっている。完璧なお勧め。
2007.01.20
[新刊]
藤木稟『墜ちたイカロス』光文社カッパ・ノベルス
論創社の今月の新刊は、シャーロック・ホームズづくし。ことに嬉しいのが、北原尚彦編訳による『シャーロック・ホームズの栄冠』(論創海外ミステリ61)。珍しいパステーシュやパロディ作品がいっぱい詰まっている。ヘンリー・メリヴェール卿が出てくる作品まであるのだ。
もう一冊は、オカルト界のホームズと異名を取るらしい、シーバリー・クイン『グランダンの怪奇事件簿』。こっちは守備範囲外なので、作者も探偵もまったく知らなかった。
島田荘司『島田荘司のミステリー教室』南雲堂が、発売になった模様。bk1では取り扱い開始。
1月下旬に南雲堂から発売予定の島田荘司監修「本格ミステリー・ワールド 2007」の表紙デザインやグラビア写真が出てきた。表紙は神秘的な感じで吸引力があるし、グラビアもむちゃくちゃ格好いい(写真家の腕が良いのだ)。竹本健治さんなんか、渋すぎ(笑)。下の画像は、表紙のほんの一部。
2007.01.17
今、一所懸命、本格推理作品を書いて、『新・本格推理』や鮎川賞、メフィスト賞などに応募しようと思っている人、あるいは、これから作品を書こうとしている人、そういう人たちに最適の参考書が2冊出たので紹介しておきたい。
まずは、「小説推理」誌に連載されたものをまとめた、北芝健監修『ニッポンの犯罪捜査』双葉社。題名のとおり、警察の犯罪捜査の有り様を詳しく、解りやすく書いてある本である。本格推理作品を書く際、現実の警察の捜査方法を一から十まで子細に引き写す必要はないが(だいたい、そんなことに主眼はないし)、初動捜査や鑑識作業の手順くらいは知っておいて損はない。
二冊目は極めつけ。島田荘司『島田荘司のミステリー教室』南雲堂。講演内容やサイトでのQ&Aをまとめたもので、丁寧に、原稿の書き方や、トリックの発案方法やプロットの立て方などを指南してくれている。したがって、書き手にとってはとても勉強になるはずだ。また、本格ミステリー論(新本格論、21世紀本格論)なども含まれているから、読み手にとっても興味深い本である。超絶的にお勧め。
2007.01.16
『新・本格推理07』の選評50枚を書き終え、今度は前書きの執筆に入る。
昨日の朝日新聞で、昔、八王子にあった遊郭の話が書かれていて、そこに拙著『吸血の家』のことも紹介されていた。それを見た友人・知人の何人かから電話をもらう。新聞を読んでいる人はまだまだ多いようだ。
2007.01.13
[新刊]
桜庭一樹『赤朽葉家の伝説』東京創元社
立川のSクラスの書店を探査して、北原尚彦『発掘! 子どもの古本』(ちくま文庫)とキプリング『プークが丘の妖精パック』(光文社古典新訳文庫)を採取。
で、問題が『発掘! 子どもの古本』。こんな面白いものを読ませられると、児童本の古本を買い漁りたくなるではないか。
2007.01.11
[情報館]を更新。
『新・本格推理07』の選評を執筆中。
2007.01.10
[新刊]
アーサー・コナン・ドイル『四つの署名』光文社文庫
「日経WagaMaga」が、『僕らが愛した手塚治虫』と手塚マンガ5作を取り上げたいというので、インタビューを受ける。『鉄腕アトム』『ジャングル大帝』『リボンの騎士』『火の鳥』『ブラック・ジャック』について語る。
「AERA COMIC ニッボンのマンガ」を物質転送機でお取り寄せ。「プランゲ文庫」で発見された手塚治虫の幻の作品が掲載されている。
2007.01.08
『幻影城の時代』の奥付を見たら、2006年12月15日となっている。ということは、今年の本格ミステリ大賞の対象となるのだね。私はすでにアンケートを送ってしまったので、誰かこの本も回答に入れておいてくれないかな。
2007.01.07
「日刊ゲンダイ」の書評ページで、『僕らが愛した手塚治虫』を取り上げてくれるとのこと。インタビューを受ける。
ある作家から、新潟のスキー場「アライマウンテン」が潰れたと聞いてびっくり。サイトを見に行くと、確かに閉鎖になっている。昨年の豪雪で集客が減ったのが原因らしい。雪があってもなくても困るのだから、スキー場の経営というのも大変なのだなあ。
2007.01.06
[新刊]
歌野晶午『密室殺人ゲーム王手飛車取り』講談社ノベルス
辻村深月『スロウハイツの神様(上)』 『同 (下)』講談社ノベルス
古野まほろ『天帝のはしたなき果実』講談社ノベルス
皆さん、あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。
新年の初読書は、「幻影城の時代」の会・編による『幻影城の時代』。ここに私も、「「幻影城」と私」というエッセイを寄稿している。この本は一種の同人誌なのだが、内容についてはここを見てほしい。ページをめくりながら、高校生から大学生にかけて、「幻影城」を夢中になって読んでいた自分の姿が思い出された。