2002年03月
2002.03.28
じゃーん! 速報です。カッパノベルスから刊行中の『キラー・エックス』を書いた覆面合作作家《クイーン兄弟》の正体は誰と誰か。正解は、二階堂黎人と黒田研二でした。どうですか、皆さん。驚いたでしょう。
著者当てクイズの正解は、応募数約150、その内31人が正解でした。おめでとう! パチパチ! 新聞発表と、確か、Tシャツプレゼントがあるはずです。
収穫:内田善美 『聖パンプキンの呪文』 新書館
[新刊]
芦辺拓 『名探偵Z 不可能推理』 角川春樹事務所ハルキノベルス 895円(和製ルーフォック・オルメスの事件簿がついに刊行される!?)
2002.03.27
実は、25日に、芦辺拓さんと名張図書館の皆さんのおかげで、とっても幸せなことがあったのですが、その御報告は来週になってから。
霧舎巧氏の『名探偵はもういない』を読了。前作『マリオネット園』が素晴らしく良かったので、それに比べるとちょっと普通ですかね。霧舎巧氏自身の後書きの言葉を借りるならば、私は、彼には「本格」ではなく「新本格」を期待しているものですから。
イラストレーターの川越幸子さんに、蘭子さんの絵を描いていただきましたので、さっそく[博物館]の宝物コーナーに展示しました。こちら。
2002.03.26
ディクスン・カー2題。
リチャード・マシスンの『ある日どこかで』の中に、ジョン・ディクスン・カーの名前が一ヵ所出てきます。私的には、今年度のSFベスト1はこれで決まりだ!(ちょっと早いな)
「ミステリマガジン」の5月号がエラリー・クイーン特集なので買ってきました(芦辺拓さんの偽作が傑作)。クイーンのエッセイも収録されていて、その内の一つで、カーの長編アンソロジーについて触れています。カーの選んだベスト10長編が並んでいますが、A・E・W・メースンの作品に邦題が付いていません。これは国書刊行会から、『薔薇荘にて』として翻訳が出ていますね。
「ミステリマガジン」も、毎号カーかクイーンの特集だったら、定期購読するんですが……。
収穫:「37の短編」の話を書いた途端、ブックオフで、「世界ミステリ全集」の1巻から17巻を発見。あんまり欲しくなったのですけれど(だって、カーの巻がないんだもん)、18巻と合わせると揃っちゃうからいいかと、拾うことにしました。定価の半額。
2002.03.24
今日、ちょっと変なことに気づきました。手元に、早川書房の『世界ミステリ全集』の「37の短編」が2冊あります。一冊は初版で、二冊目は再販。本自体は再販が綺麗で、箱は初版が綺麗。それで、綺麗なもの同士をくっつけようと、初版の箱に再販の本を入れようとしたら、入らないのです。入るとしても、出すことができないほどきついんです。ええ!? と、目を丸くして、本同士、再販同士の厚みを比べてみたら、再販の本と再販の箱の方が厚みがあるんです。あわてて目次を見ましたよ。もしかして、再販が出た時に差し替えでもあったのかと思い。ですが、何も異同はありません。ということは、再販の方が厚手の紙を使うか何かして、本が分厚くなってしまったとしか考えられません。まあ、そういうことなのでしょう。初版は1973年、再販は1979年に出ています。印刷所と製本所は一緒でした。
収穫:ホール・ケイン『永遠の都 全3巻』潮文庫。神奈幸子『妹よ 上』、庄司陽子『Come on初恋 全3巻』講談社漫画文庫。丘けい子『海をまもる36人の天使』集英社漫画文庫。鈴原研一郎『ハロー天使さん』集英社
2002.03.23
青林堂のオン・デマンド出版で、桑田次郎の『少年探偵王』、『スーパージャイアンツ』、『Xマン 全5巻』を購入。アップルボックスクリエイトの復刻版『少年探偵王』は古書店で1万円くらいですから、それが10分の1以下の値段で買えるわけで、嬉しくないわけではありません。まあ、コピーに毛が生えた感じのオン・デマンドですけど、
絶版物が読めるようになるわけで、文句は言えません。
『少年探偵王』は『まぼろし探偵』の前身。月光仮面とかもそうですけど、正体を隠すために、マスクやマフラーをしてやたらに目立つ格好をするので、昔の仮面型探偵はみんなすごいんです(笑)。
[新刊]
笹本稜平 『天空への回廊』 光文社 2000円(サントリー・ミステリー大賞受賞作家の作品)
2002.03.22
待望の『オイディプス症候群』笠井潔著がとうとう出ました。これほど、「待望の」という形容詞が似つかわしい作品はありません。だって、雑誌連載から8年かかって大改稿され、ようやく単行本化がなったのですから。ということは、笠井潔マニアは、雑誌版も読まなくてはならないということですね。たいへんだ。『探偵小説論序説』も同時発売です。
収穫:ロマン/ジロドゥ『プシケ/ベラ』講談社世界文学全集。桑田次郎『月光仮面』大都社。
[新刊]
笠井潔 『オイディプス症候群』 光文社 3200円
笠井潔 『探偵小説序説』 光文社 1800円
岡田秀文 『太閤暗殺』 光文社 1500円(日本ミステリー文学大賞新人賞)
野間美由紀 『パズルゲーム☆はいすくーる 6』 白泉社文庫 610円
2002.03.20
創元推理文庫から鮎川哲也先生の『憎悪の化石』と『黒い白鳥』が出ますので、光文社文庫の鮎川哲也コレクションと合わせると、主要な作品が文庫でほとんど手に入るようになりました。驚きですね。有栖川有栖さんと、山口雅也さんの解説が、ファンの熱い気持が伝わってくるもので素敵。
『ある日どこかで』を読み始めましたが、瀬名秀明さんの解説が、贅を尽くしていて秀逸です。
講談社から「黒の魔術王」のゲラが中距離宇宙輸送艦にて届き、さっそく手作業を開始。ほぼ終わったところに、今度は角川から『宇宙神の不思議』のゲラが物質転送機にて送られてくる始末。一難去ってまた一難。
ゲラの朱を入れる合間に、PDFファイルの問題を片づけることに。にっちもさっちもいかないため、アドビとジャストシステムに亜空間通信を入れる。アドビ曰く「一太郎側の問題でしょうね」、ジャスト曰く「一太郎12から仕様が変わったため、印刷に関するあらゆる設定を試していただくしかありません」。だったら、別にサポートに助けてもらう意味がないじゃん。
で、一太郎12の「ファイル」−「印刷」−「詳細」−「ポストスクリプトプリンタ」にある「PDFに適した形で出力」にチェックを入れると、フォントの埋め込みができないことだけははっきりしました。
そして、いろいろと確かめた結果、アクロバット5.05と一太郎12でフォントを埋め込んだPDFファイルを作ろうとしたら、次のような手順を経ないと完成しないことが解りました。
1、WindowsXPのコントロールバネル−プリンタ−distiller−プロバティで、「全文書をスプールさせる」にチェックを入れる。
2、distillerを標準プリンターにする。
3、一太郎12で文書を用意する。
4、一太郎12の「ファイル」−「印刷」−「詳細」−「ポストスクリプトプリンタ」にある「GDIで印刷」にチェックを入れる。
5、ファイル−印刷−プリンタ・タグで、distillerのプロパティをひらく。
6、PDF設定のタグを選ぶ。cjkscreenが選ばれるのを確認して、ジョブオプションのボタンを押す。
7、フォント・タグを選び、「すべてのフォントを埋め込む」にチェックを入れる。
8、別名でジョブオプションを保存する(cjkscreen(2)など、自動的に別名が付く)。
9、印刷を実行する。
しかしながら、一太郎12で文書を用意すると、PDFファイルの変換にけっこう時間がかかります。『宇宙捜査艦《ギガンテス》』の場合、B5で200枚くらいですが、30分近くかかりました。
その後、あることから、ふとQXエディターで文章を書いているんだから、そのまま出力したらどうだろうと思いました。何しろ、印刷におけるFAXドライバーと同じで、アドビのdistillerを使って出力するだけなのですから。
これが見事に的中!
まず、QXの印刷書式で面倒な設定が必要ないし、圧倒的に変換が早いんです。同じ『宇宙捜査艦《ギガンテス》』が5分くらいでPDFになってしまうんですから。また、一太郎12で縦書きすると、半角の組み文字「!?」をいちいち一つずつ拾って、自分で「縦中横」で組み直さなければならないのですが、QXなら、自動的に縦組になっているわけですから、ぜんぜん面倒もありません。その上、ルビ、傍点、下線なども、ちゃんとPDFファイルに出力されます。
なあんだ、やっぱり肥大して重たいワープロなんていらないじゃん! っていう結論でした。
[新刊]
鮎川哲也 『憎悪の化石』 創元推理文庫 600円
鮎川哲也 『黒い白鳥』 創元推理文庫 840円
2002.03.19
19日は、体調を見ながら、『宇宙捜査艦《ギガンテス》』の加筆版をe-novelsに再アップするため、アスキーさんとメールにてやりとり。加筆した冒頭の2章は、無料で読むことができます。
その後、前から購入してあったadobe acrobat5.0をDELLフライヤーにインスートル。さっそく一太郎12で作った文章をPDFに書き出そうとするのですが、何故か一太郎がハングアップしてしまいます。で、adobeのサイトから、5.05のバージョンを落とし、これでリビジョンアップ。しかし、一太郎のハングアップは相変わらずなのです。たまらずに、貫井徳郎氏に亜空間電話をするけれども、彼の所にはacrobat4.0しかないというので、原因は不明。ここまでで今日はギブアップとなりました。
『推理小説の源流』を読了。ガボリオなど、フランスのあまり紹介されていない探偵小説について扱ってくれているのは嬉しいのですが、小森健太朗氏や芦辺拓氏が前々から論じていることほどの内容はなく、大いに期待はずれ。ガボリオの画期的な部分について触れると前触れしておきながら、結局、何も説明がないようだし。まあ、古い小説の粗筋が書いてあるので、その点だけ有益か、というところでした。
楳図かずお先生の名作『イアラ』小学館文庫版の見本刷りが到着。私が解説を書いております。
[新刊]
ルーディー・ラッカー 『フリーウェア』 早川文庫 900円(大森望氏の訳です)
2002.03.17〜18
17日はe-novelsの会合。4月から新しい態勢になりますので、その打ち合わせ会でした。詳細は、貫井徳郎氏のウェブサイトにあるとおり。
行きの電車の中で、ただ今絶好調男の鯨統一郎氏の『タイムスリップ森鴎外』を読了。最高に笑い転げる、実に面白い本でした。家に座敷牢を作り、鯨統一郎氏を閉じ込め、鞭で叩いて、毎週一冊自分のために本を書かせたい、そんな気がしました。ただ、タイムスリップ現象に関する部分のメカニズムはもう少し煮詰めてもらいたいですね。最近、安易にタイムスリップが使われる作品が多くて残念。
新宿の紀伊国屋に寄り、以下の本を購入。その後、別件の打ち合わせ。入ろうと思った和食系の店が全部一杯で、空いていたイタリア・レストランに。普段、こうした油を使う食事は避けているのですが、まあ、少しくらいならいいだろうと思ったのが、大きな油断でした。これがやはり大失敗で、明け方、激しい腹痛に襲われ(神経性胃炎)、昼過ぎまで完全ダウン。胃を押さえて立ち上がれず。18日は夕方に日本推理作家協会の理事会があって行きたかったのですが、泣く泣く欠席させていただきました。
[新刊]
リチャード・マシスン 『ある日どこかで』 創元推理文庫 980円(あれは、いい映画でしたね)
ドロシイ・セイヤーズ 『箱の中の書類』 早川ポケミス 1100円
小倉孝誠 『推理小説の源流』 淡交者 1800円
2002.03.16
昨日は、「編集会議」という雑誌の取材。知りませんでした、こういう業界誌(出版業界向け)があるとは。まあ、いわゆる電脳書斎の取材・インタビューという奴です。
徳間書店の「SFJapan」第4号が発売になっています。第3号が前ページ手塚治虫特集だったのに比べ、今回は紙面の半分くらいが山田正紀特集となっていて読ませます。何と、『神狩り2』の一部が掲載されています。他には、第3回日本SF新人賞の発表とか、SF作家たちの座談会とか、読み応え充分でした。定価1800円で、この前と同じく、大きな判型です。
次は、光文社の「ジャーロ」第7号。第2回「本格ミステリ大賞」候補作決定の報告とか、巻頭には、綾辻行人氏の特別インタビューがあります。短編は、近藤史恵、柴田よしき、霞流一、北森鴻、鯨統一郎、E・D・ホック他という豪華な内容。巻末のミステリー秘宝館も面白い。定価1500円。
加筆版『宇宙捜査艦《ギガンテス》』は、徳間デュアル文庫の発売に合わせて、e-novelsの方でも新しいPDFファイルにさし代わります。冒頭2章の加筆分は、無料購読となりますので、以前にこの作品を購入した方も、その分だけ読んでもらえればいいようになっています。
そのe-novelsに、大山誠一郎氏の『彼女がペイシェンスを殺すはずがない』というカーの偽作短編が載っています。もちろん密室ものなのですが、とても素晴らしいできです。密室トリックにも新機軸を見せてくれているので、たいへん感心しました。ぜひお読みください。作者は、最近、ニコラス・ブレイクの『証拠の問題』(創元推理文庫)などを訳している方です。
2002.03.15
徳間デュアル文庫の加筆版『宇宙捜査艦《ギガンテス》』の見本刷りが届きました。ついにSF作家としても本格的デビューです(笑)。3月20日頃発売ですのでよろしくお願いします。
貫井徳郎氏の『殺人症候群』を読了。重たい主題ながら、犯罪小説としては、文句の付けようのない面白さでした。ただ、モジュラー型で話が進むので、最初から手の内がほとんど明かされており、疑惑や恐怖がふつふつと湧き上がるようなサスペンスが前半部に不足しているのは仕方がないですね。もちろん、終わり4分の1からの良い意味での暴走というか、発展には目を見張るものがあります。これは、作者の計算の勝利です。
収穫:田川水泡『のらくろ漫画集(1)(2)』少年倶楽部文庫
2002.03.14
「伝説マガジン」に、手塚治虫先生の漫画に関するコラムを書くことになりましたので、その第一回目の原稿を執筆してビーム転送。1200字。
光文社文庫の鮎川哲也コレクションは好評のため、続刊が決定。次回以降に、『鍵穴のない扉』と『王を探せ』が予定されています。
ようやく301連奏CDプレイヤーの修理が完了して戻ってきました。御苦労様。
「スター・トレック/ヴォイジャー」を鑑賞。最終回まであと3回。ニーリックスともとうとうお別れ。
[新刊]
光文社文庫の新刊から、ミステリーを紹介。
鮎川哲也 『死びとの座』 590円(鮎川哲也コレクション)
鮎川哲也監修・二階堂黎人編集長 『新・本格推理02』 838円
竹本健治 『風刀迷宮』 590円
土屋隆夫 『影の告発』 686円(新装版)
西村京太郎 『尾道に消えた女』 514円
鯨統一郎 『隕石誘拐』 667円
柄刀一 『3000年の密室』 629円
山田風太郎 『達磨峠の事件』 1000円
2002.03.13
ソニーが発表した折りたたみ型の新CLIEが、スター・トレックのトリコーダーによく似た形をしています。私はソニー製品とトヨタの車は買わない主義ですが、トレッカー(スター・トレック・ファン)としては、ちょっと物欲をそそります。
[新刊]
横溝正史ミステリ大賞の『中空』で昨年デビューした鳥飼否宇氏の新作が出ました。昆虫探偵を主人公にした連作短編集で、有名推理小説をも題材にしたという異色作です。
鳥飼否宇 『昆虫探偵』 世界文化社 1470円(シロコパk氏の華麗なる推理)
2002.03.11
親指シフト・キーボードで、マイクロソフトのナチュラル・キーボード・プロのようなエルゴノミックス・キーボードを作りたいものですから、そのための設計図作りをお絵かきソフトで開始。個々のキーはカット・アンド・ペーストで描いていくのでわりと簡単なのですが、その上にキーの刻印を書き込まなければならないので、それが面倒。たとえば、下のような感じのものです。
ある人から電話があり、「私も、映画の『指輪物語』は途中で寝てしまいました。韋駄天という人が居酒屋にいた理由が解らないし、人間二人の区別が付かないし(韋駄天と王様の子孫て同じ人? 違う人?)、途中で大勢が集まって会議をしていましたが、何で集まったのか解らなかったし、魔法が使えるなら、魔法で全部片を付ければいいんじゃないかと思いました――」という話でした。同感です(笑)。
収穫:レマルク『汝の隣人を愛せ』上下 新潮文庫。小沢さとる『青の6号』全3巻 サンデーコミックス。
2002.03.10
『新・本格推理02』の見本刷りが届きました。今回も、アマチュア作家たちの意欲作を収録しました。また、ここから、東篤哉、加賀美雅之の2氏が、4月にカッパノベルスで長編デビューします。その前哨戦としても楽しんでください。
ファンタジーにほとんどシンパシーがない私は、『指輪物語』の原作小説も2頁読んだだけで投げ出しています。実は今、立川のシネマシティで、事前に予約を入れて、映画版『指輪物語』を見てきたところですが、ドワーフの鉱山へグループが入った所で我慢できずに出てきてしまいました。確かによくできた映画かもしれませんけど、どうして、あのホビットの少年(?)が指輪を持って逃げなくてはいけないのか、また、指輪を火山へ投げ込みに行かなければならなないのか、その動機というか衝動心理がぜんぜん理解できないので(伝わってこないので)、物語にも感情移入できませんでした(バートン版『猿の惑星』と言い、最近のアメリカ映画はこんなのばっかりだ)。
というわけで、大森望氏と、おすぎとピーコが褒めている映画は今後見ないでしょう(笑)。
[新刊]
日下三蔵編 『渡辺啓助週 地獄横町』 ちくま文庫 1300円(怪奇探偵小説名作選2)
篠田真由美 『ルチフェロ』 学研M文庫 590円(加筆版です)
2002.03.09
八ヶ岳の清里・大泉スキー場で、他の方々と一緒にスキーのコーチを受けました。目から鱗がボロボロ落ちる体験でした。やっぱり基礎練習は大事と悟ったしだいです。
昨夜まで体調が悪く、参加できるかと危ぶまれたのでずか、朝、東京を離れたら元気になりました。そして、夜、小仏トンネルを越えて戻ってきた途端に、今度は鱗ではなく目から涙が。東京は花粉に汚染されています。早く逃げなくちゃ。
東京創元社から発売になる、磯田和一氏の『書斎曼陀羅 本と闘う人々』の中に、私の所の書斎と本棚も紹介されています。「IN☆POCKET」に連載されていたものをまとめた本ですが、カラーになったり、補填があったりと、連載を読んでいた人にも充分に楽しめます。何より、磯田さんのほのぼのしたレポートがとても楽しい本です。
ついでですが、以前報告した、推理作家協会アンソロジーの韓国語翻訳本の書影です。
[新刊]
磯田和一 『書斎曼陀羅』(1)(2) 東京創元社 各1600円
2002.03.07
ボーグ・クイーンはオメガ宇宙域へ出張中らしく、地球攻撃を控えています。しかし、自ら今月の『宇宙神の不思議』の原稿執筆を開始(当たり前か)。ただし、花粉症だか風邪だか解らないのですが、体調が悪くて思考能力減退。
一昨日から、何故か、マンガ関係の問い合わせや依頼が数件。中には面白いものも。
『宇宙捜査艦《ギガンテス》』新版の最終データーが出版社から戻ってきたので、そのままe-novelsに回そうと思ったのですが、新字を旧字に直してある箇所がけっこう飛んでいるため、その手当てに時間がかかりそうです。JISにおけるパソコン規定の文字の問題は、早く解決してくれないでしょうか。
[新刊]
日本推理作家協会賞受賞作全集の新刊4冊です。
伊藤秀雄 『明治の探偵小説』 943円
高橋克彦 『北斎殺人事件』 886円
逢坂剛 『カディスの赤い星 (上)(下)』 各819円
2002.03.06
パイオニアのサービスマンが、301連奏CDプレーヤーの修理のために来訪。光学ピックアップ等を交換してあれこれやっていましたが、結局治らず。それで、持ち帰り修理ということになったしだい。「マザーボードを交換します」という話。何だかパソコンみたい。
その修理の様子を横目で見ながら、本格ミステリ大賞の投票の書き込み。こういうことは早めにやっておいた方が忘れなくていいですからね。小説部門はあの作品、評論・研究部門はあの作品、と決めて記入し、投函しました。投票権をお持ちの方は、ぜひ清き一票をお願いします。
夜は、「スタートレック/DS9」と「ボイジャー」と「バビロン5」を鑑賞。「ボイジャー」の最終回まであと4話と広告が出る。早く見たいような、悲しいような。
[新刊]
今月の講談社ノベルスの第2弾です。
佐藤友哉 『水没ピアノ』 1000円
赤川次郎 『恋の花咲く三姉妹』 790円
2002.03.05
夜、「黒の魔術王」を書き上げて、講談社の編集さんにビーム転送。150枚なり。送ってから日付の間違いに気づき、あわてて訂正。またビーム転送。
喉が痛い、熱っぽいということで、花粉症の上にもしかして風邪を引いた懸念があります。前から思っているんですが、風邪のウィルスって、電子メールやウェブサイト閲覧でうつりませんか?
[新刊]
今月の講談社ノベルスの第1弾。メフィスト賞受賞作の『『クロック城』殺人事件』と、ただ今絶好調男の鯨統一郎氏の『タイムスリップ森鴎外』に御注目を。『『クロック城』殺人事件』は、巻末袋とじです。
北山猛邦 『『クロック城』殺人事件』 800円
鯨統一郎 『タイムスリップ森鴎外』 780円
浅暮三文 『左眼を忘れた男』 940円
2002.03.03
今日も、「黒の魔術王」執筆。下書きはだいたいできたのと、煮詰まってしまったため、DVDで新しい『猿の惑星』映画を鑑賞。別につまらなくはなかったけれど、結末は予想がついたし、「何だ、結局は戦争の話かい」ってなわけで、いまいちの評価。主人公が放り込まれた異質な環境への適合的心理状態への言及がおそろしく不足しているので、驚きや緊張感がまるで伝わってこない作品ですね。オリジナルの勝ち。
[新刊]
森村誠一 『魔痕』 徳間書店 1800円
光文社カッパノベルスの新刊です。発売中。
菊池秀行 『妖魔男爵』 781円
夢枕獏 『獅子の門』 781円
梓林太郎 『殺人山行 燕岳』 781円
吉村達也 『平安楽土の殺人』 781円
2002.03.02
今日も、「黒の魔術王」執筆。
前に書いた「紫の魔術師」の記述を参照するため、「メフィスト」をめくっていて、何気なく田中啓文氏の「座敷童子の棲む部屋」を読む。とても面白かったのですが、襖の引き手はあんなに上にはありませんね。もっと下です。
花粉症で体調悪し。頭が痛いのが、執筆作業を妨げます。やっばり、この時期はどこかへ避難した方が良さそうですね。どこかに別荘でも買おうかな。
クリスティー作品の犯人当ての方法。
(1) 怪しい素振りをする奴は犯人ではない。
(2) たいてい、金の欲しい男女の共犯
(3) 毒を飲ませる場面及び方法は、地の文(描写)では出てこないことも多い。けっこうアンフェアぎみ。
2002.03.01
前評判の高かった歌野晶午氏の新作書き下ろし長編『世界の終わり、あるいは始まり』がようやく刊行になりました(「ダ・ヴィンチ」には、すでに作者インタビューが載っていましたね)。いつかいつかと待っていた方も多いはず。かくいう私もその一人です。歌野氏の作品は、つねに作者の周到なたくらみに満ちているので、どんな内容に仕上がっているのか、非常に楽しみです。
301連奏CDプレイヤーが不調。音飛びが激しい。まだ半年しか使っていないのに、もう光学ピックアップ部がおかしくなったようです。それにしても、最近、DVD、CD関連商品の、光学ピックアップ部の故障がやたらに多いような気がします(私のもっている物に限らず)。コストダウンは解りますが、長い間使う部品ですから、もう少ししっかり作ってほしいと思いました。
今日も、「黒の魔術王」執筆。
収穫:『杉浦茂マンガ館 全5巻』筑摩書房
[新刊]
歌野晶午 『世界の終わり、あるいは始まり』 角川書店 1600円