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不定期日記(過去ログ)

2002年12月



01.12.30
 某スキー場で今シーズンの初滑り。新しい板、アトミックのコンビクションの使用感ですが……まず、去年のサロモンが170センチで、今年が160センチということもあるのかもしれませんが、軽快で、非常に回しやすい板だと思います。それも、自然に回ってくれます。しかし、逆に、安定感ではサロモンのスーパーアックス10の方が圧倒的にありましたね(これは、板の重さと、その重さを利用した反発力から来るものでしょう)。ですから、何だか自分のスキーの腕前が下手になったような気がするほどです。コンビクションは直滑降などをしていると、けっこう先端がぶれます。カービングも、スーパーアックス10は板が勝手に曲がる、滑る、というふうでしたか、コンビクションは自分で角付けし、圧をかける必要があって、よく曲がるのが解るのですが、ものすごく脚力が必要です(で、太股がかなり痛くなりました)。
 まあ、もう少し滑ってみて慣れてきた時、どんな印象を持つか、ちょっと楽しみでもありますが。

 ブリジストンのスタッドレスタイヤ、ウインターデューラーは、直進方向のグリップ性能は非常に高いです。その分、横方向の限界が低いと、相対的に、感じてしまいます。したがって、常にアクセル・オンで力をかけてやる必要があります。カーブは丁寧に原則し、曲がり角は充分に速度を落とす、これを忘れなければ、最高のRV用スタッドレスですね。高速を走っても充分に剛性感がありますし、直進安定性も、普段履いているダンロップのタイヤより良いくらいです。

01.12.29
 殊能将之氏の『鏡の中の日曜日』を読了。年末に来て、実に良い作品を読みました。前作『黒仏』は作者自身(とおもしろがり書評家)のみがおもしろがっていた作品で、読者を置いてけぼりにしていましたが、これは本格ファンを大喜びさせてくれる仕掛けがたっぷり詰まっています。堪能。

 また『アデスタを吹く冷たい風』を発見。一週間も経たぬ内に2冊もこれを見つけるなんて。どうして?

 収穫:『黄色い部屋の秘密』『ジキル博士とハイド氏』『冒険家クラブ』あかね書房。桑田次郎『デスハンター 全2巻』サンワイド。フラナガン『アデスタを吹く冷たい風』。『江戸川乱歩全集 1〜12巻』講談社。いがらしゆみこ『ひとりぼっちの太陽』講談社漫画文庫。山岸良子『シュリンクス・パーン』主婦の友社。

01.12.28
「本格ミステリ02」の編纂を続行。今年も活躍した人がさくさんおり、去年以上に優秀な短編が多いので選びがいがあります。とても面白い作品が候補に挙がっています。ただページ数に限りがあるので、ある程度の妥協(編纂側の)が必要となるのが残念です。

 スキー保険は、ヴィクトリアや東京海上などと比較した結果、アメリカンホームダイレクトに決定して入りました。内容的にはそれほど各社差がないのですが、アメリカンホームダイレクトは唯一、クレジットカードで支払いができて、すぐに加入できたものですから、便利さで決定しました。

01.12.26
 船体強度60パーセント、防御シールド50パーセントまで回復。フェイザー・バンクのエネルギー貯蔵率10パーセント。

 本格ミステリ作家クラブ編集による年刊アンソロジー『本格ミステリ02』の編纂を始めました。今年も昨年同様、選者は、執行委員の中から、末国善己、貫井徳郎、二階堂黎人の3氏がつとめます。付け届けや組織票は無効です(笑)。

 実業之日本社の「伝説マガジン」第4号。何と、望月三起也氏の「飛葉」(ワイルド7)の連載開始です。手塚治虫先生の単行本未収録作品「タダノブ」も掲載されています。定価380円。

[新刊]
 黒田研二 『今日を忘れた明日の僕へ』 原書房 1600円(1月上旬発売。今、最も期待される新鋭の書き下ろし長編)

 三雲岳斗 『ワイヤレスハートチャイルド』 徳間デュアル文庫 505円
 古橋秀之 『サムライ・レンズマン』 徳間デュアル文庫 733円

01.12.25
 船体強度30パーセント、防御シールド20パーセントまで回復。しかし、フェイザー・バンクは以前起動せず。

 折原一氏の『沈黙者』と島田荘司編の『21世紀本格』を読了。『21世紀本格』は、最初の予想どおり(というか、予想を上回って)麻耶雄嵩氏の短編「交換殺人」が秀逸。

 今月の「昭和ミステリ秘宝」。官能篇の次は時代篇なのね。

[新刊]
 戸板康二 『小説・江戸歌舞伎秘話』 扶桑社文庫 820円
 半村良 『どぶどろ』 扶桑社文庫 800円

01.12.24
 いったん、船体強度50パーセントまで回復するも、思わぬ方向から海賊の急襲を受け、ふたたびエンジン中枢がダウン。救援を頼む事態に(と言っても何のことか解らないでしょうが、ちょっとした事件がありまして、地元警察の方々にたいへんお世話になりました。そのせいで、また少し体調を崩したのです)。

 収穫:クストー『海底の黄金』主婦と生活社。 ベリャーエフ『第十番惑星』角川文庫。フラナガン『アデスタを吹く冷たい風』ポケミス。ディクスン『恐怖は同じ』ポケミス(以上、2冊は45周年復刻)。

01.12.20
 先週末からずっと、ドミニオンの風邪爆弾をくらって撃沈状態。防御シールド5パーセントにダウン。フェイザー・パンク起動せず、生命維持装置は補助動力でかろうじて動いている状態。

「週刊文春」12月27日号が届きました。ミステリー・ベスト10が載っている奴です。もう何度も書いてますし、言っていますが、今年の文庫化のゴタゴタも含めて、こんなベスト10アンケートはもうやめた方が良いのではないでしょうか。潮時をはるかに過ぎていますね。

 収穫:H・G・ウェルズ 『地球国家2106年』 読売新聞社

[新刊]
 新津きよみ 『アルベジオ』 講談社文庫 781円
 田中芳樹 『クレオパトラの葬送』 講談社ノベルス 740円
 キム・スタンリー・ロビンスン 『グリーン・マーズ 上・下』 創元SF文庫 各1100円 (話題沸騰の前作『レッド・マーズ』に続く、火星3部作の第2弾。ヒューゴー賞/ローカス賞受賞)。

2001.12.16
『「ABC」殺人事件』講談社文庫を読了。有栖川・法月両氏の作品はさすがに熟練の極み。有栖川氏の短編は、このところ、『暗い宿』、『絶叫城殺人事件』と立て続けてに読んでいるわけですが、「絶叫城殺人事件」と「ABCキラー」で、また新しいスタイルを確立したのではと思わせます。加納朋子作品は相変わらずの男殺し(笑)。

 収穫:ヴォークト 『時間と空間のかなた』 創元SF文庫

[新刊]
 西澤保彦 『両性具有迷宮』 双葉社 1900円

2001.12.15 
 今月のカッパノベルスは(20日頃発売)、何と言っても、島田荘司先生責任編集の『21世紀本格』という書き下ろしアンソロジーが目玉。メンバーも、島田荘司、瀬名秀明、柄刀一、麻耶雄嵩、森博嗣他と豪華。新世紀の本格を見据えた島田先生の檄文が読めます。

 私はやや風邪を引いてしまい、頭痛が。皆さんも風邪には気を付けてください。

[新刊]
 島田荘司責任編集 『21世紀本格』 光文社カッパノベルス 1143円 (全編書き下ろしアンソロジー)
 柴田よしき 『猫探偵 正太郎の冒険(1)』  光文社カッパノベルス 819円

 加治将一 『血の聖壇』 光文社 1900円

2001.12.14
 光文社「ジャーロ」2002年冬号(No.6)1500円が発売になります。今号も中身は濃いですよお。
 山田正紀×笠井潔対談(前回の倉知淳編と違って、対談相手もしゃべってます(笑))。
 乱歩の奇術趣味(泡坂妻夫、伝説の土蔵を探訪)
 山口雅也「2001年の『ペトロフ事件』」
 北森鴻、歌野晶午、折原一、霞流一、鯨統一郎らの短編。
 そして、ミステリー専門古書店ガイド(ああ、こういうのを公開しないでくれえ!)
 などなど。

 収穫:江戸川乱歩訳『怪傑ドラモンド』ポプラ社

2001.12.13
 講談社「小説現代1月増刊号 メフィスト」1400円が発売になっています。今月もなかなかの顔ぶれ。北村薫さんと山口雅也さんの「密室対談」に歓喜し、そして、ついに山口さんの長編『奇偶』(奇遇にあらず)の連載開始に狂喜乱舞。私の、蘭子シリーズ「悪魔のラビリンスII 第1話 紫の魔術王」も掲載されています。実は、長編『悪魔のラビリンスII』の単なる前振りなんですが……。
 他に、倉知淳、西澤保彦、高田崇史、物集高音、諸星大二郎(えっ、と吃驚!)各氏らの短編とか、喜国雅彦さんの抱腹絶倒のマンガ(実は、自著のただの宣伝だったりして)が載っています。

2001.12.12
 今夜も、「DS9」「ヴォイジャー」「バビロン5」の3連発。ヴォイジャーが宇宙を飛んでいる(当たり前だけど)場面がたくさん出てきたので嬉しい。

 スキー保険に加入するため、あれこれインターネットで検索しています。

 さっそく、ボーグ・クイーンからの最後通告あり(笑)。

[新刊」
 ちくま文庫が出て以来絶版になっていたC・S・ルイスの名作『別世界物語』が原書房から復活。

 C・S・ルイス 『別世界物語1 沈黙の惑星を離れて』 原書房 1800円
 C・S・ルイス 『別世界物語1 ヴィーナスへの旅』 原書房 1900円
 三巻目は近日刊行予定

2001.12.10
 12月11日発売の「週刊アスキー」12月25日号に、作家井上夢人さんによる、親指シフト・キーボード(コンパクト型)に関する特別寄稿が掲載されています。井上夢人ファンと親指シフト・キーボード・ファンは、ただちに買いに本屋へGOだ!

 今月はボーグ・クイーンからの脅迫通信はまだないのですが、何となく『宇宙人の不思議』の今月分の原稿を書き始めました。とりあえず、原稿用紙1枚。
『猪苗代マジック』の方はまた行き詰まり状態。

 今年もぶんか社から、本格ミステリー関係のムックが出ているらしいのですが、未だ、本屋で見かけず。よほど売れているらしい(というより、都内集中販売戦略か)。

2001.12.09
 訂正です。『名探偵 水乃サトルの大冒険』講談社文庫版の発売は3月ではなく、2月です。

 チャレンジャーのタイヤをスタッドレスタイヤに履き替えました。少し時期としては早いようですが、今年は3シーズン履いたオブザーブ(あのクルミ入りの奴です)をはずし、新しくブリジストンのウインターデューラーにしたものですから、慣らす意味もあって、こんな時期の交換です。柔らかいと聞いていたウインターデューラーですが、それほどでもないですね。雪上での性能試験が楽しみです。

 芦辺拓氏の『グラン・ギニョール城』を読了。あいかわらず、凝りに凝った内容。探偵小説初心者はすなおに驚きを感じ、探偵小説マニアになればなるほど様々な面白みを発見して、ニヤニヤしてしまうという、実に楽しい内容です。満腹。虚構と現実(それも虚構)の境をぶっ飛ばす趣向がお見事!

2001.12.08
  昨年もやった「本格ミステリ・ベスト10」と「このミス」の星取表を今年も。ほぼ昨年の表の流用です(笑)。

項目 2002本格ミステリべスト10 このミステリーがすごい! 寸評
表紙・レイアウト等 4点(表紙の格調が高い。所々空白がある) 5点(色ページがある。イラストが多い、作家の顔写真がある) 見せる、読ませる、工夫は未だ「このミス」の勝ち。
値段等 5点(ページが多い) 5点(値段が安い) 「本格」の増ページが目立つ
主張・思想 5点(大森望氏的おれ流ベスト回答が、ほぼ大森望氏一人である点に、こちらの投票者たちの見識がある(笑)) 1点 「このミス」のランキングが恐ろしくマニアックで(特にベスト10は)、これが今年の最良の作品だと一般読者に伝える、残す、という役割をまったく放棄している。
ベスト10解説 4点(批評的。多人数で行なっているのでレベルがまちまち) 4点(1個人がすべて行ない、解りやすく解説してある) 「本格」の方は、説明が難しいと感じる人もいるだろう。
アンケート 5点(目的意識がある) 2点(各人の意識がバラバラ) 「このミス」のランキングも、完全に意義を失っている。
対談 4点(国内・国外の作品を丁寧に解説・批評。ただ、国内は昨年より少し発言量が落ちた) 1点(ただの雑談) 「このミス」のこの部分はページの無駄。あいかわらず匿名座談会というのは、企画として寂しい。
作家の予告 3点 5点(人数が多く、作家の顔写真もあり) 「わが社の隠し玉」もあるので「このミス」の勝ち。晶文社の隠し玉には驚いた。
書誌関係 5点(昨年より、さらに詳しく、網羅的) 4点(エッセイ多用で解りやすい) 「本格」は周辺書なども解説しており、後々の資料として役立つ。
企画ページ 2点(京極・喜国の顔写真くらいは入れるべき。山田正紀氏インタビューのある位置が変) 4点(第1位作家のインタビューもある) 「わたしはこうして作家になった」は「このミス」ならではの好企画。「山田風太郎ベスト」はタイムリー。「バカミス」は完全なマンネリ。もうやめた方がいい。何でもかんでもバカミスと言うのは無理がある。
合計 39点 31点 来年も、お互いにがんばれ!

[総合評]
 毎年、発売日が前へずれているような気がしますが、両社で話し合って、発売日を同時にしたらどうでしょう。12月15日くらいでけっこうです。それに、10月にアンケート回答しろと言われても、ぜんぜん年度末という気がしないんですけど。


2001.12.07
 来年3月刊行予定の『名探偵 水乃サトルの大冒険』講談社文庫版のゲラが、年末進行でもう出てきたので、さっそくこっちから片づけることにしました。この本は、諸般の事情から、親本が実業之日本社、ノベルス版が徳間ノベルス、そして文庫版が講談社文庫と変更になっています。いかにもスチャラカなサトル君にお似合いの渡り鳥本と化しています。

 いすゞのビッグホーンDdディーゼル車に試乗。現ビッグホーンはかなり基本設計が古くなりましたが、このディーゼル・エンジンは定評どおりすごい。まるでガソリン・エンジンのように静かだし、力もかなりあります。わがチャレンジャーのトラック型ガラガラ音ディーゼルとは雲泥の差でした。

[新刊]
 光文社文庫の新刊です。今月はビッグフェアだそうです。

 鮎川哲也 『戌神はなにを見たか』 光文社文庫 781円(鮎川哲也コレクション(4)」
 内田康夫 『浅見光彦のミステリー紀行第8集』 光文社文庫 533円
 岡本綺堂 『半七捕物帳 (4)〜(6)』 光文社文庫 各648円(新装版)
 ミステリー文学資料館編 『幻の探偵雑誌(8) 「探偵クラブ」傑作選』 光文社文庫 724円
 赤川次郎 『三毛猫ホームズの大改装』 光文社文庫 457円
 西村京太郎 『寝台特急あかつき殺人事件』 光文社文庫 514円
 山村美沙 『故人の縊死により』 光文社文庫 438円
 和久峻三 『蛇姫荘殺人事件』 光文社文

2001.12.06-2
 川越幸子画伯と立川で挿絵の打ち合わせ。
 川越画伯曰く、
「二階堂さん。私、今、『キラー・エックス』という本を読んでいるんですが、覆面作家のクイーン兄弟の正体が解りました!」
「誰ですか」
「二階堂さんと、笠井さんですね!」
「……」
「でも、すごいですよね、写真のために、スキーのコスプレまでして!」
「……」

2001.12.06-1
 大ニュースです!(今まで、諸般の理由から隠していてごめんなさい)。
 来年1月、光文社文庫から、あの超名作、鮎川哲也先生の『黒いトランク』が刊行されます(鮎川哲也コレクション(5))! しかも、初刊行本(講談社版)の完全復活版です。何と、角川文庫版が絶版になってから20年ぶりの刊行。その上、芦辺拓氏の手によるトリック解読付きというのだから、こたえられません!
 アリバイトリックものの路標的名作『黒いトランク』! ああ、『黒いトランク』! そうだ、『黒いトランク』!

2001.12.05-2
 本格ミステリ作家クラブの執行会議。第2回本格ミステリ大賞選考準備。クラブ員の方のために、今後の予定を明記しておきます。

 12月中旬、アンケート用紙発送。
 2002年1月15日 アンケート回答締め切り。
 1月16日 アンケート開封及び集計。
 1月28日 候補作選考会(結果は、まず葉書にして通知します)。
 
[新刊]
 鮎川哲也 『戌神はなにを見たか』 光文社文庫 781円(鮎川哲也コレクション(4)」

2001.12.05-1
 探偵小説研究会編著の『2002 本格ミステリ・ベスト10』原書房(800円)が発売になります。私もマイ・ベスト5にアンケート回答をしています。近況も書きました。
 ベスト10です。今年は山田正紀『ミステリ・オペラ』と芦辺拓『時の密室』の上位はかたいと思っていましたが、後はまったく予想が立たず、ベスト20の結果を見て、「そうか、なるほど」と頷く自分。20位までで読んでいないのは『未完成』と『模倣犯』のみでした(『絶叫城殺人事件』の読了が投票後だったのは残念)。
 内容の方も今年はますます多角的になり、増ページ、値段据え置き、というのも嬉しいですね。

『新刊』
 探偵小説研究会編著 『2002 本格ミステリ・ベスト10』 原書房 800円
 別冊宝島編集部編 『このミステリーがすごい!』 宝島社 667円

2001.12.04
 大ニュース! 笠井潔さんの待望の新作、それも名探偵・矢吹駆シリーズの最新作『オイディプス症候群』が、ついにe-novelsで、来年1月から読めるようになるのです。詳しくはこちら

[新刊]
 講談社ノベルスの12月の新刊です。殊能将之氏の新作は館ものらしいし、メフィスト賞受賞作家・佐藤友哉氏の新刊は、しおりに注目のこと。

 島田荘司 『最後のディナー』 講談社ノベルス 800円
 井上夢人 『オルファストグラム』 講談社ノベルス 1600円
 殊能将之 『鏡の中は日曜日』 講談社ノベルス 820円
 佐藤友哉 『エナメルを塗った魂の比重』 講談社ノベルス 1050円
  コリン・ウィルソン 『スパイダー・ワールド 神秘のデルタ』 1400円

2001.12.02-2
 さて、いよいよ徳間書店の『SFJapan』第3号(冬季号)が発売になります。今までとは判型が違い、B5版の雑誌サイズです。とにかく、全編が手塚治虫特集という超豪華な内容。こんな感じです。

『SF Japan 03号』徳間書店 12月3日発売定 1800円。
手塚治虫スペシャル

[小説]
 「ブラック・ジャック」井上雅彦、「W3」太田忠司 、「ふしぎなメルモ」大塚英志、 「鉄腕アトム」梶尾真治 、「ミクロイドS」草上 仁、「三つ目がとおる」田中啓文、「バンパイヤ」五代ゆう、「火の鳥」(「COM版・望郷編」)続編 二階堂黎人、 「ビッグX」牧野修、「リボンの騎士」森奈津子、「魔神ガロン」山田正紀、「ルードウィッヒ・B」若木未生。
[対談・インタビュー・評論]
 対談 永井豪×寺田克也 進行・米沢嘉博 「手塚漫画の魅力」
 対談 富野由悠季×杉井ギサブロー 「手塚治虫とTVアニメ」
 インタビュー 小松左京 質問・星敬 「私の薦める手塚作品」
 インタビュー うしおそうじ 質問・大塚英志 「若き手塚治虫の肖像」
 インタビュー 池田憲章 「映像化された手塚作品」
 インタビュー 校條満 質問・大塚英志 「編集者が見た手塚治虫」
 評論 中島梓 「新・手塚治虫論」 米沢嘉博 「手塚的技法の影響力」
 エッセイ/文章 「マイ・フェイバリット◇TEZUKA」
 上遠野浩平・藤木稟・貫井徳郎・ひかわ玲子・山本弘・岩本孝雄・有栖川有栖
[ガイド・情報]
 「手塚治虫を探せ!/手塚作品の末裔たち」構成:アンダーセル
[ビジュアル/カラー]
 カバー 寺田克也「アトムvsプルートー」
 ポスター 沙村広明「どろろ」
 口絵 「W3」あさりよしとお、「ミクロイドS」安倍吉俊、「ふしぎなメルモ」羽海野チカ、「火の鳥」大本海図、 「魔神ガロン」開田裕治、「ブラック・ジャック」小島文美、「バンパイヤ」篠原烏童、「ビッグX」菅原芳人、「リボンの騎士」多田由美、「ルードウィッヒ・B」なるしまゆり、「鉄腕アトム」村田蓮爾、「三つ目がとおる」安彦良和。
[マンガ」
 「COM版/火の鳥・望郷編」手塚治虫(復刻)
 「SF大将/手塚治虫」とり・みき
 「新・鳥人大系」唐沢なおき
 「ロック変容」水玉蛍之丞
[エッセイ/イラスト 「マイ・フェイバリット◇TEZUKA」]
 星野之宣・あさりよしとう・伊藤伸平・藤原ヨウコウ・安永航一郎・村田蓮爾・わかつきめぐみ・草g琢仁・出渕裕

 

2001.12.02-1
 喜国画伯のお宅へ、『本棚探偵の冒険』にサインしていただくために、クック様と一緒にお邪魔しました。1年ぶりに会うクリ・カノ様たちももう立派な成犬。喜国亭の日本庭園の中でしばし戯れておりました。
 私は本にサインをもらった後、古書室へ入れていただき、甲賀三郎の復刻全集などを見せてもらいました。この復刻本全集、買おうかと思っていたのですが、装丁・造本のあまりの味気なさ(しかも、字体もかすれているし)に、買う気が失せてしまいました。活字くらいは新たに組んで欲しかったと思います。

 収穫:島田三蔵 『冒険ダン吉 全4巻』 少年倶楽部文庫。鈴原研一郎『美人じゃないけど』曙文庫。甲賀三郎 『盲目の目撃者』 松竹株式会社出版部。幸田文『ささなみの日記』、『黒い裾』中央公論社、『猿のこしかけ』、『流れる』新潮社(全部、初版、函)。

[新刊]
 井上夢人 『クリスマスの4人』 光文社 1700円(2年ぶりの最新長編)

2001.12.01
 ついに、喜国雅彦画伯の『本棚探偵の冒険』が発売になります。発売は12月7日です。近年、これほど造本、装丁、そして内容に凝った本はありません。42年間で32億冊の本を読んだ私が断言しますが、これは、北杜夫の『どくとるマンボウ航海記』や畑正憲の『ムツゴロウの青春』に匹敵する傑作エッセイです。古本本格推理ファンは絶対に買い逃してはいけませんぞ。買い逃したら、一生後悔すること間違いなし!
 それにしても、ここに出てくる二階堂とか、石井とか、よしだとか、彩古とか、大阪のKとか、の、何とおぞましきことよ。ブルブル。近寄りたくない……。
 収穫:ラインスター『宇宙行かば』早川SFシリーズ。フィールディング『トム・ジョウンズ 全4巻』、ヒューズ『トム・ブラウンの学校生活 全2巻』岩波文庫。ラーゲルレーフ『幻の馬車』角川文庫。トウェイン『トム・ソーヤーの探偵・探検』、ドイル『わが思い出と冒険』、幸田文『北愁』新潮文庫。

[新刊]
 喜国雅彦 『本棚探偵の冒険』 双葉社 2500円 (極美・函・帯・月報・著者牽引付き)
 篠田秀幸 『法隆寺の殺人』 角川春樹事務所ハルキ・ノベルス 1200円






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