2001年07月
2001.07.31
『宇宙捜査艦《ギガンテス》』完全版が、e-novelsにアップされています。この機会にぜひ御購読ください。
プロジェクトXを、いろいろと思い悩みながら――時折爆笑しつつ――続行。
マンガ解説(山田南平さんの『オトナになる方法』文庫版)を書き上げてファックス。
その他、電話による詳細な打ち合わせ2件。
姫野カオルコさんから、親指シフト・キーボードに関するファックスをいただく。
角川文庫版『奇跡島の不思議』のカバーの確認。
秋に出る徳間書店の「SFJapan」ですが、びっくりするような内容になりそうです。絶対にお見逃しなく。私も書きます。
ところで、雑誌を宅配してくれるネット書店ってないんですかね。最近、雑誌を買いにいくのが面倒で面倒で。昔は、近所のパパママ本屋さんが月極した雑誌などを配達してくれたものですが、ああいうサービスはなくなってしまったんでしょうか。
2001.07.30
某ホテルにて、日本推理作家協会の総会に出席。その後、クリンゴン人とカーデシア人と打ち合わせが二つあり、パーティーには参加できず。さらに仕事がたまっているため、家へとんぼ返り。電車の行き帰りで、宮尾登美子の『仁淀川』を読了。淡々とした語り口が素敵です。『櫂』その後、といったような話。どうせなら、最初の夫と別れるところまで書いてほしかったのですが、それはまた、別の物語になるのでしょうか。
『完結編』のゲラ第1稿はようやく終わり。マンガ解説の下書き。そして、引き続きプロジェクトX。車椅子にのった人が、立っている人の首を絞めながら、取り巻きの人間たちを牽制しているという状況が、どうにも理解できません(って、何のことか解る人は、この世に一人)。そんなこと、できますか?
愛用するパイオニアの6連奏CDプレイヤーの故障戻り。何故、オーディオや家電の修理代って、「この額まで」って言っておくと、ほぼその額が修理費として請求されるのでしょうか。
収穫:鮎川哲也『偽りの墳墓』文春ポケット。瀬戸川猛資編『ミステリ絶対名作201』。サンデー毎日増刊「これが劇画だ」。今村洋子『ハッスルゆうちゃん 2』若木書房。クストー海洋探検シリーズ『海のテロリスト』主婦と生活社。
2001.07.28
若桜木虔・矢島誠『新本陣殺人事件』を読了。まあ、いわゆる軽ミステリーとして面白く読めました。文中に何度も「トリックのためのトリック、必然性のない推理小説」と、批判的なお言葉が出てきて、自作の現実性を高らかに謳っているようですが、そういうことをわざわざ言う時点で、逆に志としては落第なのでは、と、個人的には思ってしまいます。
それに比べて(って、比べる必要はありませんが)アントニー・バークリーの『ジャンピング・ジェニィ』はすごい。基本的事件は些細なものなので、スケールは大きくないのですが、それでも、バークリー流の皮肉に継ぐ皮肉で彩られた展開にはびっくりします。必読。そして、やはりバークリーは全作を翻訳してもらわねばなりません。ところで、書評家の方々にお願い。この本の書評を書く時には、絶対にあらすじは書かないでくださいね。
2001.07.27
あいかわらず、「完結編」のゲラ校正と、プロジェクトXの直しの日々。
スピーカーの写真が見えないという指摘をいただきましたので、リネームしてみました。また、以前掲載したUFO写真の大きい方が見えないとも言われましたので、800×600ドットにリサイズしてみました。今度はどうでしょうか。これがUFO写真だ。
2001.07.26
昨日の続きです。大方の予想を裏切り(特に3冊200円おやじのよしださんの。ところで、よしださんて、私と1歳しか違わなかったのね。喜国さんと同じ年だったのね。せったいに50歳は超えていると思っていたのに)、何とか無事に、DS-77HRXをわが家まで搬送。問題は、2階までこの重たいスピーカーをどうやって持ち上げるかでしたが、これも、久々に封印していたサイコキネシスを使うことで解決。お母さんから、「スラン、超能力を使ってはいけませんよ」って言われていたのに、つい使ってしまいました。
スピーカー設置の楽しみって、やっぱり、スピーカー・コードの長さを測って切ったり、先端の皮膜を向いたりとか、コネクターに接続したりってことですよね。で、いよいよ鳴らしてみる瞬間が来ました。
おお! ダイアトーンらしい上品な音。しかも、30センチ・ウーハーならでの自然な低音。しかし、高温域はやや苦しい。最近のスピーカーの流行は、音象が前へ前へと出てくる感じのもの。特にB&Wのスピーカーなんかはそうで、生々しい女性ボーカルなんていうものを、このDS-77HRXに求めるとちょっと期待はずれ。やや引っ込んで聞こえるんですね。だから、ポップス向きというより、やはりクラシック向きのスピーカー。
そこで、今まで使っていたオンキョーの2WAYスピーカーも同時に鳴らしてみることに。これがドンピシャ。低音から高音まで綺麗に再生でき、しかも、わざとらしさがない。音の幅にも深みと厚みが出ました。やったね。ほぼ望みどおりの音の再現力が得られました。
で、最初にやったことと言えば、部屋中を締め切り、カルメン・マキ&OZのファースト・アルバムを大音量で訊くこと。ロックは大音量だよなあ。その次は、天井のミラー・ボールを回し、ビージーズのステイン・アライブを聞いて、すっかりディスコ気分……。
2001.07.25
今月の「小説推理 9月号」は、真面目な本好きの方はけっして読んではいけません。触ってもいけません。喜国さんを代表とする古本ヤクザな人たち5人衆が、非常にヤクザな話をしています。触ると血が噴き出るような危険な話をしていますので、絶対に近寄ってはいけません。
E・D・ホックの新短編集『夜はわが友』創元推理文庫と「ニュートン」を買いに本屋へいった帰り、リサイクル屋(つまり中古品屋ですね)が新しくできていたので、ちょっと覗いてみました。そうしたら、店の一番奥に、今はなき三菱ダイアトーンのスピーカー、10年ほど前の名機DS-77HRXがあるではありませんか。値段はだいたい中古オーディオ・ショップなみ。しかし、スピーカー台まで付いているので、非常にお買い得(というか、当然ながら、スピーカー台の方が品数が少ない)。うーん、ほしい。しかし、このでかいスピーカーを入れると、書斎が圧迫される。本を置けなくなる。しばし悩んだ末、思い切って、「1万円引いてくれたら買います」と店員に訊いてみました(こう言えば、たぶんダメって言うと思って)。ところが、ほとんど即座にOKが出てしまい、買うはめに。「今週はサービス週間なので、消費税も要りません」とのこと。ただし、運ぶ場合は運送料がかかるとも。
知っている人は知っていると思いますが、この手のスピーカーはやけに重いのです。1台30キロぐらい。そして、スピーカー台が10キロぐらい。
はたして、二階堂黎人は、無事に、これを自宅まで運ぶことはできるでしょうか。そして、スピーカーの鳴りっぷりは!
2001.07.24
芦辺拓氏の新作集『赤死病の館の殺人』を読了。どの作品も、厳密にして論理的、その上、意表を突く、素晴らしいトリックが仕掛けられています。書き下ろしの表題作は200枚の中編ですが、プロットには、惜しげもなく、長編ネタが使われています(ただその分、中盤の急展開部分がややはしょりすぎという気もしないではない)。今年度、現在までの最良の短編集として太鼓判を押しましょう。
[新刊]
原書房の新・本格ミステリーのシリーズ、『ミステリー・リーグ』が開幕しました。第一回配本は、愛川晶氏と柴田よしき氏の新作書き下ろし長編。意欲的な本格ミステリー作品が毎月刊行になります。
書名 巫女の館の密室
著者名 愛川晶
出版社 原書房
版型等 四六版
定価 1800円
初版の日付 2001年8月7日
ISBN ISBN4-562-03421-1
* 前代未聞の密室トリック、そして根津愛を襲う最大の危機!
書名 風精の棲む場所
著者名 柴田よしき
出版社 原書房
版型等 四六版
定価 1600円
初版の日付 2001年8月7日
ISBN ISBN4-562-03422-X
* 取り残された村にいざなわれた浅間寺竜之介。そこで出会った美しくもせつない殺人事件
2001.07.23
680ページほどのゲラが3組、机の上に載っています。『完結編』第1稿、『探偵編』第2稿、『奇跡島』第3稿。一瞬目の前が暗くなったことを告白しておきましょう。
ところで、先日、成田守正さんによる『探偵編』の解説原稿が届いたのですが、これが何とも素晴らしい内容。ゴシック・ロマンたる推理小説の本質を中核において『人狼城の恐怖』を論じたもので、堂々たる評論にもなっています。個人的には、ここ10年間のベスト解説といっても過言ではないほどで、間違いなく、本格ミステリ大賞評論賞候補級。『探偵編』の文庫が出たら、絶対にお読みいただきたいと思う。
アンコ型プロデューサーの悪役ランプさんと、電話で、手塚治虫アンソロジー(ちくま文庫)の打ち合わせ。だいぶ煮詰まってきました。
収穫:オーブルチェフ『地底世界探検隊』講談社。
2001.07.22
本格ミステリ作家クラブ執行会議。今年度の授賞式や総会、『本格ミステリ01』に関する反省会と、これからの方針について討議しました。
金、土、日の間に3つの仕事が入ったのですが(ほとんどゲラ戻し)、全部、「月曜日に戻してくれ」と指示があります。やはり作家には、休みなどはないようです。
収穫:鈴原研一郎『レモンの年頃』全3巻・集英社MC。ジュール・ロマン『プシケ』新潮社全集版(これの講談社全集版が欲しいのだが)。
2001.07.20
原書房の新・本格推理シリーズ「ミステリー・リーグ」がいよいよ刊行開始です。第一弾は柴田よしきさんと愛川晶さんの作品。詳細はこちらをどうぞ。また、これに合わせて、柴田よしきさんのサイン会があります。詳細はこちらをどうぞ。
収穫:アジモフ『世界SF大賞傑作選4』講談社文庫。日影丈吉『ふらんす料理への招待』徳間文庫。『ウィリアム・テン短編集1』創元推理文庫。
[新刊]
ミステリーのみならず、SF、伝奇小説でも活躍する柴田よしき氏の新シリーズです。
書名 宙都 第一之書
著者名 柴田よしき
出版社 徳間書店
版型等 トクマ・ノベルズ
定価 800円
初版の日付 2001年7月31日
ISBN ISBN4-19-850533-0
* 地球生物の存続を賭けた戦いが始まる!
カッパ・ノベルスの2001年7月の新刊です。今月は本格推理小説の巨匠・芦辺拓氏の新作書き下ろし中編を含む作品集『赤死病の館の殺人』が大注目作品です。他に、菊池秀行氏の『妖魔城』、太田蘭三氏の『口唇紋』が出ました。
書名 赤死病の館の殺人
著者名 芦辺拓
定価 819円
初版の日付 2001年7月30日
ISBN ISBN4-334-07434-0
* 素人探偵・森江春策の前に立ちはだかる、4つの難事件。
2001.07.19
青山にて、日本推理作家協会の理事会に出席。逢坂剛新理事長体制になって最初の理事会です。
高田馬場にて新刊を購入。テイ『ロウソクのために一シリングを』。バクスター『マンモス』。バークリー『ジャンピング・ジェニイ』等。(バクスターはいきなり単行本)。
『長月石の魔犬』を読了。まあまあの面白さながら、残念ながら本格にあらず。サイコ・スリラーでした。
収穫:武田京子『サボテンとマシュマロ』1、4巻、『キャンパスは緑』3巻、集英社SC。
2001.07.18
『密室殺人コレクション(原書房、8月末刊行予定)』の前書き執筆。連日、文庫版『人狼城の恐怖』第4部完結編のゲラ校正。秘密プロジェクトXの原稿の手入れ。
『ペロー・ザ・キャット』『長い腕』を読了。
収穫:中島河太郎編『推理小説への招待』南北社。デービス『四次元世界の秘密』あかね書房。
2001.07.16
「週刊アスキー」に連載していた『宇宙捜査艦《ギガンテス》』も、今週7/31号をもって最終回です。しばらく単行本化はありませんので、まだ未読の方は、e-novelsの方で御覧ください。
収穫:河島光広『復刻版・ビリーパック』全4巻・少年画報社
2001.07.15
腕の痺れはだいぶ取れましたが、もう少し大事を取ろうと思いまして仕事を休み、ふらりと旅に出ました。まだ東京湾のアクアラインを通っていなかったので、千葉へ行ってみることに。その向こうの木更津南ICの側にブックオフがあるので覗きに行きました。ああ、一冊も欲しい本がありません。
大ピンチ2! 左小指の下の膨れた所を組み立て式テントのジョイントで挟んでしまい、青く内出血してしまいしました。キーボードに手を置くと、ちょうど当たる所です。ちょっと痛いです。トホホホ。
鮎川先生の『ペトロフ事件』と『人それを情死と呼ぶ』の二冊を読み返しました。ぜんぜん古びていないどころか、相変わらずの面白さ。どちらも名作の名に恥じない完成度。後者なんて何故か二十年ぶりの刊行ですよ。そんなに長い間、新刊書店に本がなかったなんて、これは出版社の罪ですよ。責任者、出てこい!
[新刊]
鮎川哲也先生の、第1回本格ミステリ大賞特別賞受賞を記念して、光文社文庫から「鮎川哲也コレクション」5冊が刊行されます。今月は『ペトロフ事件』と『人それを情死と呼ぶ』の2冊。この機会に本格推理史上の名作を取り揃えてください。発売中。
来月以降は、『準急ながら』『戌神はなにを見たか』『死びとの座』が順番に出
ます。解題:山前譲。これぞ本格推理!
書名 ペトロフ事件
著者名 鮎川哲也
出版社 光文社
版型等 光文社文庫
定価 476円
初版の日付 2001年7月20日
ISBN ISBN4-334-73178-3
* 鮎川哲也の初長編にして時刻表トリックの先駆!(巻末エッセイ:二階堂黎人)
書名 人それを情死と呼ぶ
著者名 鮎川哲也
出版社 光文社
版型等 光文社文庫
定価 571円
初版の日付 2001年7月20日
ISBN ISBN4-334-73179-1
* 調べるほどに強固になるアリバイ!(巻末エッセイ:芦辺拓)
ミステリー同人誌「別冊シャレード」の最新版は、「天城一恵特集3」です。
天城一短編作品集、自作解説、著者インタビュー、Q&A、作品解説、リスト等、内容は非常に盛りだくさんです。
問い合わせは、往復葉書か、返信用封筒同封の上、下記へお願いします。
発行 甲影会
〒552-0005 大阪市港区田中2−12−19 福井良昌 あて
2001.07.13
大ピンチ! 右肘を、車検用の代車のドアにぶつけて痺れてしまい、キーボードが打てません。これも音声入力で書いています。マウスは前々から左手で使う練習をしていたので助かりました。
原稿が書けないので、読書。サクッと読めそうな『フリッカー式』を読んだらサクッと読めてしまいました。これは面白い。特に後半の1/3。超能力にもちゃんとした意味づけがしてるある点にも好感が持てます。思わぬ拾いものかも。
[新刊]
『人狼城の恐怖 第2部フランス編』文庫版が、7月15日に発売になります。
書名 人狼城の恐怖 第2部フランス編
著者名 二階堂黎人
出版社 講談社
版型等 講談社文庫
定価 990円
初版の日付 2001年7月15日
ISBN ISBN4-06-273182-7
* 解決への手がかりはすべて示された!
河出書房新社のエンターテイメント小説の新ブランドから、ミステリーの第一弾が刊行されました。
書名 新本陣殺人事件
著者名 若桜木虔・矢島誠
出版社 河出書房新社
版型等 B6版
定価 1600円
初版の日付 2001年7月20日
ISBN ISBN4-309-01419-4
* この犯罪はけっして見破られてはならない。
2001.07.12
出版社の皆さん、次の本を出版してください。私からのお願いです。
アレクサンドル・デュマ『ジョゼフ・バルサモ』全3部作。
『くまのパディントン』シリーズの残り数冊の翻訳もしくは、『くまのパディントン全集』。
『ヘリオット先生』シリーズの全集。
ジュール・ベルヌ完全全集。
デュマの『ジョゼフ・バルサモ』は、第2部の「女王の首飾り」のみ、創元推理文庫に入っています。ここだけでも充分に面白いのですが、ここはやはり、不老不死のジョゼフ・バルサモ(カリオストロ伯爵)の活躍をすべて読みたいではありませんか。
『くまのパディントン』も、原書では12冊か13冊あるはずなんですが、何故か7冊しか翻訳されていません。
動物医師のヘリオット先生の物語も、早川や筑摩や集英社やリーダース・ダイジェストなどあちこちに入っていて、ぜんぜんまとまりません。一社ですべて出してほしいですね。
実業之日本社の「週刊小説」7月27日号が発売になりました。今回は第1回本格ミステリ大賞を記念して、「新本格ミステリーの肖像・推理の新しいヒーローたち」という特集です。倉知淳さんのインタビューの他、アンケートには、綾辻行人、有栖川有栖、太田忠司、笠井潔、柄刀一、二階堂黎人、西澤保彦、法月綸太郎、山口雅也各氏が答えています。
宇宙人の陰謀らしく、昨日の写真の大きなものが表示されないため、リンク先を変更してみました。さて、今度はどうでしょうか。
収穫:『ナイチンゲールものがたり』忠津陽子・絵
2001.07.11
「KADOKAWAミステリ」で『宇宙神の不思議』という作品を連載しているせいか、面白い体験をしました。昨日、夕方、西の空にUFOを目撃しました(直線的に北から南へ低い角度で落下飛行していましたので、燃え尽きながら落ちていく隕石ではないかと推測しています)。デジカメで写真を撮りましたので、掲載しておきます。真ん中辺、大きな電柱の右横の橙色の光(クリックすると、大きな画像が現われます)。
[新刊]
短編ミステリーの名手・北森鴻氏が世に問う連作ミステリーの最高傑作。
書名 共犯マジック
著者名 北森鴻
出版社 徳間書店
版型等 四六版
定価 1600円
初版の日付 2001年7月31日
ISBN ISBN4-19-861382-6
* この衝撃を、昭和の犯罪史に捧ぐ――。
2001.07.10
入館カウンター150000番を踏んだ方に、文庫版『人狼城の恐怖』のドイツ編とフランス編にサインを入れてプレゼントします。その旨、掲示板に書き込んでください。
2001.07.09
土曜日の夜から体調を崩して、寝込み、現在はゲヘゲヘ状態。その間、病院へ行った帰りに家の鍵はなくすは、車のホイールハウスを引っかけて割ってしまうは、車検の期日がとっくに過ぎていたとか、とにかく、いいことなし。調子は最低飛行中。
収穫:『世界探検全集』河出書房新社2冊。レマルク『モンテカルロに死す』読売新聞社。
[新刊]
鮎川哲也先生の、第1回本格ミステリ大賞特別賞受賞を記念して、光文社文庫から「鮎川哲也コレクション」5冊が刊行されます。今月は『ペトロフ事件』と『人それを情死と呼ぶ』の2冊。この機会に名作を取り揃えてください。 来月以降は、『準急ながら』『戌神はなにを見たか』『死びとの座』が順番に出ます。
書名 ペトロフ事件
著者名 鮎川哲也
出版社 光文社
版型等 光文社文庫
定価 476円
初版の日付 2001年7月20日
ISBN ISBN4-334-73178-3
* これぞ本格推理!(巻末エッセイ:二階堂黎人)
2001.07.06
「ダ・ヴィンチ」8月号で、第1回本格ミステリ大賞贈呈式の模様が報告されています。受賞者の他、有栖川有栖氏、霞流一氏、私などのコメントも載っています。
東野圭吾さんの『超・殺人事件』を読了。帯が一番過激でした。
7月の講談社文庫はまたまたミステリーがいっぱい。拙著『人狼城の恐怖 第2部フランス編』の他、山口雅也さんの『ミステリー倶楽部へ行こう』や篠田真由美さんの『翡翠の城』が出ます。前者は単行本未収録の書評が追加されていますし、後者は、例によって著者文庫あとがきとか、解説をあの倉知淳さんが書いているのが目玉でしょうか。
収穫:笠井潔伝奇小説集成5『サイキック戦争』作品社。K・H・シェール『地底のエリート』『宇宙船ピュルスの人々』創元SF文庫。
[新刊]
建築探偵第3弾がついに文庫化! 解説は倉知淳。7月15日頃の発売
書名 翡翠の城
著者名 篠田真由美
出版社 講談社
版型等 講談社文庫
定価 714円
初版の日付 2001年7月15日
ISBN ISBN4-06-273198-3
* 異形の館に秘められた謎を京介が追う。
2001.07.05
ヤフー・オークションで河出書房新社の『世界探検全集』全16巻中13巻を落としたら(というか、単独入札)、発掘し隊でお世話になっている国分寺のセイアンさんでした。それで、夜、車を飛ばして買いに行きました。「最近、しろくまさんや落下生さんは来てます?」「あまり来ませんねえ」って会話が交わされましたが当たり前です。落下生さんは九州ですから。
ついでに新刊書店で、扶桑社文庫の「昭和ミステリ秘宝」の新刊を購入。今回は香山滋の『魔婦の足跡』と泡坂妻夫『斜光』。相変わらず、カップリング作品とか解説が秀逸で嬉しくなります。
秘密プロジェクトXに出てくる別荘の図面がやっと(ほぼ)完成。これで本編の改訂も進められます。本当は、プロジェクト自体がとっくに終わっているはずだったのですが。
収穫:『世界ユーモア傑作選2』講談社文庫。『クストー海洋探検シリーズ』3冊・主婦と生活社。『13のダイアモンド』ポケミス。里中満智子『愛情の設計』『花よめ先生1・2巻』講談社漫画文庫。
2001.07.04
森英俊さんのお宅で、森さんと対談。8月に原書房から出る『密室殺人コレクション』の巻末解説用です。
その帰りに講談社へ寄って、講談社ノベルスの見本刷りをもらってきました。ついに、本格ミステリ作家クラブ編の年刊アンソロジー『本格ミステリ01』が刊行されます。非常に優れていて、しかも面白いこと間違いなしの傑作アンソロジーとして絶対の自信をもってお勧めできます。ぜひお読みください。
柳広司『黄金の灰』読了。本格推理だと思わなければ(違うでしょうが)、けっこう面白いかも。
[新刊]
講談社ノベルスの2001年7月の新刊です。
お待たせしました。本格ミステリ作家クラブが編纂した年刊アンソロジー『本格推理01』の登場です。新本格の「今」と「未来」がこれで展望できます。他には、あの二階堂黎人が推薦している黒田研二氏の新作とか、メフィスト賞受賞者もあります。
書名 本格推理01
著者名 本格ミステリ作家クラブ・編
定価 1400円
初版の日付 2001年7月5日
ISBN ISBN4-06-182195-4
* 本格ミステリ作家クラブが選ぶ、これぞベスト本格!
書名 硝子細工のマトリョーシカ
著者名 黒田研二
定価 940円
初版の日付 2001年7月5日
ISBN ISBN4-06-182193-8
* 叙述的魔術の鮮やかな大逆転――二階堂黎人
書名 フリッカー式
著者名 佐藤友哉
定価 880円
初版の日付 2001年7月5日
ISBN ISBN4-06-182196-2
* 第21回メフィスト賞受賞作
藤木稟氏の新作長編です。ネオ創世神話の登場。
書名 テンダーワールド
著者名 藤木稟
出版社 講談社
版型等 四六版
定価 1900円
初版の日付 2001年6月29日
ISBN ISBN4-06-210365-6
* 世界は神が造ったバーチャルだ。
2001.07.03
第2回SF新人賞受賞作『ドッグファイト』を読了。犬好きにはたまらない内容ですが、ファンタジーが入っている味わいはやや苦手。
2001.07.02
プロジェクトXの舞台となる北海道の別荘の平面図を、間取り作製ソフトで描き始めたのですが、問題山積みということが判明。各所の調整にけっこう時間がかかっています。
2001.07.01
ナダ出版センター(電話03-3818-7688)というところから、『黒岩涙香の研究と書誌』(伊藤秀雄・榊原貴教編)という本が500部限定で出版されるようです。中の研究編では、小森健太朗氏が「黒岩涙香が訳した原点の探索」という論考を寄せています。興味のある方はお問い合わせください。
今日から、秘密プロジェクト・ナンバー2の第2計画発動。暗号名は『X(エックス)』。
立川へ資料本を探しに行こうとしたら、すごい人混みで駐車場へ車を入れられず。どうしてって思ったら、何でもバーゲンとかいう現象が始まっているそうな。
『宇宙捜査艦《ギガンテス》』の最新イラスト。川越幸子画。