2000年7月
2000.07.30
水道橋まで出る用事があったので、その後神保町まで歩き、神田古書センターをざっと覗き、都営新宿線で新宿まで戻り、ちょうど京王デパートで古書展をやっていたので顔を出しました。しかし、猟奇な人々が散々嵐待った後なのでペンペン草も生えていません。ミステリーの収穫はゼロ。
新宿でサンタナのDVD『スーパー・ナチュラル・ライブ』を購入して帰宅。
新刊:ノックス『サイロの殺人』国書刊行会。長谷川公之『犯罪捜査大百科』映人社。
収穫:福島正美編『不思議な国のラプソディ』。バローズ『地底世界のターザン』『戦乱のペルシダー』。『時間と空間の冒険』1・2 早川SFシリーズ。横山光輝『グランプリ野郎』1 秋田書店。
2000.07.29
夕方から昭和記念公園の花火大会へ出かけました。「みんなの原っぱ」というのが中央会場なのですが、どの入り口からも遠いのが欠点です。しかし、今年は公園の北側にも小さな見学会場ができていたのでゆっくりと花火を見学することができました。7時半開始で9時終了。後半は新しい花火や大きな花火の連発で、飽きることなく楽しむことができました。
新刊:『永遠の森 博物館惑星』菅浩江。久々の新刊ですね。じっくり読みたいと思います。
2000.07.28
某雑誌の推薦コメントと、「ダ・ヴィンチ」のマンガに関するアンケート回答を書きました。
『「Y」の悲劇』が増刷になるとの連絡が入りました。6万部からスタートしていますから、なかなか人気があるみたいですね。
夕食後に、用事があって、東村山の喜国さんの家まで車で行きました。喜国さんの家のあたりは、狭い道で家が建て込んでいて、非常にごちごちゃした所です。東村山のアリ地獄、多摩の迷宮と呼ばれる暗黒の地です。今日は、いつもと違う方向からその付近へ入ったのが大失敗の元でした。すぐに自分の居場所が解らなくなり、方向も距離感も狂ってしまいました。見覚えのある場所を一生懸命に探しますが見つかりません。道も車1台が通るのがやっとで、引き返すこともできません。汗が額を伝います。
もちろん、私の車にはカーナビがあります。しかし、電話番号を打ち込んでも、喜国さんの家が表示されません。地点登録もしていなかったので、誘導してもらうことは無理です。とにかく、この恐ろしい迷路から脱出することが先決です。何とか15分後には表通りに出ることができたのですが、生きた心地がしませんでした。今度は、以前から使っている道で、喜国さんの家を目指します。何とかたどり着くことができました。
ああ、恐ろしや。恐ろしや。
収穫:ブラウン『通り魔』創元推理文庫。『文豪ミステリー傑作選』河出文庫。ベスター『ピー・アイ・マン』『分解された男』創元SF文庫。乱歩『一寸法師』角川文庫。乱歩『算盤が恋を語る話』『大暗室』創元推理文庫。横山光輝『狼の星座』2冊講談社ワイド。
2000.07.26
ここ数日、仕事以外のことでちょっといろいろありまして、精神的にボンヤリ状態です。体調は6割。建て直しを計らねば(本当は、何があったか書きたいのですが、書くとB型星人に命を狙われるので……)。
夜になると、出たばかりのDVD「スター・トレック/ファースト・コンタクト」を見ています。やっばりTNGのメンバーはいいですね。最高です。このメンバーでまたテレビ・シリーズをやってくれませんかね。というより、ピカードは提督になって、ライカーが艦長になった時代のシリーズが見たいなあ。
ところで、光文社の旧「EQ」誌が装いも新たに「ジャーロ」として新創刊することになりました。これまで以上に楽しいミステリーを追求する新鮮な雑誌だとのことです。発売は9月14日の予定。新創刊号のラインナップは次のようになるそうです。なかなか協力の布陣ですね。
なお、新世紀「謎」倶楽部の長編は、1号と2号に前後編で分載されます。2号後編の執筆者は、二階堂黎人、柄刀一、小森健太朗、歌野晶午が担当します。ご期待ください。
《「ジャーロ」新創刊号の予定》
笠井潔・森博嗣、北村薫・綾辻行人の2大対談。
恩田陸、若竹七海、松尾由美、柴田よしき、西澤保彦、霞流一、高橋克彦の中編読切り。
歌野晶午、篠田真由美、谺健二のテーマ競作「新世紀犯罪博覧会」。
ローレンス・ブロック、サラ・パレツキー、マーシャ・マラー、ジョゼフ・ハンセン、テリー・ホワイト、ウォーレン・マーフィー、ヘンリー・スレッサー、スチュアート・カミンスキー、ジェフリー・デーヴァー、ピーター・ラヴゼイ、ジョルジュ・シムノンの読切り短編。
海外新作クォータリー・ベスト3に「保存版」女探偵たちの肖像。
その他。
収穫。鮎川哲也長編小説全集(1)『黒いトランク』。バロウズ『時の深き淵より』早川SF文庫。
新刊:「季刊プリンツ21」特集・21世紀の手塚治虫。
鮎川哲也・監修 山前譲・編「本格推理展覧会 名探偵の憂鬱」青樹社
2000.07.21
ようやく肌の傷みが収まってきたので、仕事を再開しました。まず、ぜんぜん進んでいない長編に手を付けます。中途半端で終わっていた第4章を結末まで書きました。
某書店が出しているミニコミ誌から「親指シフト」に関するエッセイを書いてくれという注文をいただきました。もちろん了承です。
BONJOVIの「クラッシュ」、平井堅の「ザ・チェンジング」、シュガーソウルの「うず」を聞きました。しかし、J−POPSの意味のない英語の乱用という流行はなんとかならないのでしょうか。日本人のやる日本のロックで育った世代としては、許し難いものがあります。
スーパーチャンネルを見ていたら、「スター・トレック/ボイジャー」の予告が流れていて、9月6日にボーグの出てくる話をついにやると言うではありませんか。しかもです。ボーグより強い敵が出てくるというのだから驚きです! この先のエピソードでボーグが出てくるのは知っていましたが、まさかそんな敵がいるとは。もう9月6日まで待てません。今からすぐタイムマシンに乗って、このエピソードを見に行きたいほどです。
2000.07.20
一昨々日、子供と2時間ばかり、昭和記念公園のレインボー・プールへ行って来たところ、翌日から肩や胸、背中が真っ赤になりだし、重度の日焼け症状に苦しめられることになりました。かゆみを通り越して、七転八倒の痛みが襲います。服も満足に着られません。皮膚科の先生には濡れタオルで冷やせと言われるのですが、しばらくすると、かえってかゆみと痛みが増すのです。というわけで、この3日間はまったく何にもしていません。今日も時折遅う痛みと戦いながら、雑用を片づけるのにせいいっぱいです。
「月刊アスキー」8月号に、『親指シフト・キーボードを普及させる会』の意見広告(というより対談)が載っています。今回の目玉は、フリーソフト「親指ひゅんQ」の作者日笠さんや人気作家の姫野カオルコさんの登場でしょうか。
カッパ・ノベルス「2000本格推理フェア」の第2弾が出ました。芦辺拓さんの『和時計の館の殺人』(私の推薦です。非常に面白い!)他、3冊をお見逃しなく。
書名 和時計の館の殺人
著者名 芦辺拓
定価 819円
初版の日付 2000年7月25日
ISBN ISBN4-334-07395-6
* 芦辺拓の書くものこそが、本格推理の王道であり、歴史なのだ!――二階堂黎人
2000.07.17
さらに半日かけてソフトのインストール作業と環境設定。ほぼ使えるまでに来ました。また、デスクトップ機のインターネット接続状況の不良原因も合わせて判明。デスクトップとノートとはNECのUSBリンクケーブルで接続しているのだが、ダイアルアップとこちらのプロトコルが一部バッティングしていたのである。ついでにTAをネットワークで共有しようとしたのですが、これは何故かうまくいきませんでした。ちゃんとしたLANでないとだめなのかもしれません。
最後に、Windows95に入っている3Dピンボールをノートにインストール(このゲーム、けっこう綺麗なので気に入っているのです)。しかし、Windows98のCD−ROMに入っているインストール作業に関する説明書きはでたらめなので(その上、マイクロソフトのウェブページのQ&Aにある説明にも一部嘘が)、以前、どうやってインストールしたかを思い出すまで、けっこう時間がかかってしまいました。
秋田書店の「サスペリア」の増刊号『名探偵に捧げる犯罪』が出ました。内田康夫『浅見光彦殺人事件』、太田忠司『硝子の鼠』、二階堂黎人『火炎の魔』あさみさとる画、加納朋子『魔法飛行』河内実加画他が収録されています。
2000.07.16
ようやく内蔵DVD−ROMが届いたので、ひたすらソフトと辞書とデーターのインストール作業。ノートとはいえ、20GBもあるので、容量を心配しないで入れられます(そのための買い換えですが)。しかし、大容量HDDはフォーマットもスキャンディスクもデフラグも時間がかかるのが難点ですね。
デスクトップのWindows環境を、そのままノートに転送していっちょ上がり!というようなツールが出てくれないでしょうか。
で、7割方環境も整ったのですが、何故か起動の度にネットワークのパスワードを尋ねてきて煩わしいのです。あれこれいじって、結局[ネットワーク]の中を「Windowsログオン」にすれば良いと気づくまで2時間以上もかかってしまいました。
発売になったばかりの「IN☆POCKET」7月号に、磯田和一さんの絵と文で、私の書斎が紹介されています。
2000.07.15
初期不良品ということ交換になった富士通の親指シフトノートパソコンが戻ってきました。ところが、修理に出す際一緒に付けたDVD−ROMドライブがありません。これではソフトのインストールができないではありませんか。至急販売店に連絡を取り、何とか本日中に宅配便で送るというところまで話がつきました。トホホホホホホです。
ところで、このノートパソコン、カスタマイズで20GBのHDDを選んだのですが、妙なドライブ構成になっています。Cドライブがたった2GBで、Dドライブが16GBなのです。Windows98のシステムがその2GBにセットされているわけですね。何で、こんな割合なんでしょう。とにかく、自分の使いやすいようにするため(ソフトはCドライブ、データーはDドライブに入れたい)、FDISKでパーテンションを切り直すところから(リカバリーしつつ)、使用環境を整えないとだめなようです。
ミステリチャンネルの書評コーナーですが、来月から大森さんが加わることになったようですね。やはり、先々月ですか、候補10冊全部読んできて批評していたのが好評だったのでしょう。これで、ミステリチャンネルを見る楽しみが増えました。
ミステリチャンネルで、ニューヨークのミステリー古本屋を紹介する番組を見ました。すると、アメリカ人たちは「mystery」を「ミステリー」もしくは「ミステリィ」と発音しています。けっして「ミステリ」なんて言ってません。早川書房もいいかげんに、「ミステリ」なんていう変な和製英語を使うのをやめた方が良くないでしょうか。
ちくま文庫から出た『二階堂黎人が選ぶ! 手塚治虫ミステリー傑作集』の解説で間違ったことを書いてしまいました。「刑事コロンボ」で双子の出てくる話(「二つの顔」)の配役はレナード・ニモイではなくマーチン・ランドーでした。失礼しました。
カウンターで40000を踏んだ方は、掲示板のその旨買い込んでください。『私が捜した少年』と『「Y」の悲劇』にサインを入れてプレゼントします。
2000.07.13
私が日記で「「Y」の悲劇」のサイン本のことを不用意に書いたのがいけないのですが、どこで売られるのかと、講談社や書店へ問い合わせる方が多いらしく、かなり迷惑な状況になっているそうです。現時点ではどこに販売促進用に行くのか解りませんので、けっして、問い合わせなどはしないでください。どうかよろしくお願いします。マナーを守っていただけないと、今後、新刊情報や作家の執筆状況を、読者のみなさんに事前にお知らせするということができなくなります。
一昨日あたりから、@ニフティの接続状況が何だか悪いですね。選択したウェブサイトに繋がるまでやけに時間のかかることが多いくイライラします。そろそろケーブルTVのインターネット接続に切り替えることを本気で考えなければならならないかもしれません。
『三つ目がとおる』の解説を書き上げ、ファックス送信。『論理の聖剣』の解説を書き上げ、メール送信。
さて、講談社文庫の書き下ろし競作アンソロジー『「Y」の悲劇』を読みました。有栖川さんの作品は、火村・有栖川ものとしては久々の力作(なんて書くと怒られるかな)。やはりファンとしては、クイーン絡みだと熱意が湧くんでしょうね。篠田さんの作品は、いろいろとクイーンらしい小道具を揃えているところに苦心を感じました。法月さんの作品は、短編としては密度が濃すぎます。ほとんど長編ネタです。『法月綸太郎の新冒険』の個々の作品もそうでしたが、長編として書いてもおかしくない内容です。全体的には、バラエティに富んでいて充分に面白い本だと思います。
2000.07.12
頭痛もほぼ収まったので、午前中は原稿書き。秋に出る手塚治虫『三つ目がとおる』の新刊(第3巻)の解説書きと、「KADOKAWAミステリ」の『論理の聖剣』の下書きをしました。今月も『白銀荘の殺人鬼』他、話題作が多いので話題には事欠きません。楽です。
午後は、講談社文庫のK編集が段ボール3箱をかかえてハイヤーで来社。実は、「「Y」の悲劇」300冊にサインをしなければならないのです。どうしてしなければならないかと言うと、しなければならないからしなければならないのでした。全国30店舗の書店さんに、販売促進用として置くのだそうで、有栖川有栖・篠田真由美・二階堂黎人・法月綸太郎の4人のサインが入った本がばらまかれるという仕組みです。3時間かかってサインをし終わりました。
泡坂妻夫さんの代表作の一つである曾我桂城シリーズが、未収録作品も集めて1巻本の全集になりました。非常に凝ったトリック的な装丁にも注目してください。部数が少ないので、早めに手に入れることをお勧めします。発売中。それにしても、亜愛一郎シリーズは全部内容を覚えているのに、曾我桂城はぜんぜん覚えていません。どうしてでしょう。
書名 奇術探偵・曾我桂城全集
著者名 泡坂妻夫
出版社 講談社
版型 四六版ハードカバー
定価 3200円
初版の日付 2000年6月30日
ISBN ISBN4-06-210189-0
* 祝・魔術城完成。奇術ミステリの歴史的大作堂々刊行。
2000.07.11
胃の方の不快は収まったのですが、あいかわらず頭痛が続いています。
講談社文庫から7月14に発売になる文庫の見本が届きました。今月の目玉を書いておきます。『島田荘司読本』では、巻頭の小説が、原書房版とは違っています。書き下ろしの新作だそうです。『「Y」の悲劇』は、クイーンの『Yの悲劇』をモチーフにして(?)、有栖川有栖・篠田真由美・二階堂黎人・法月綸太郎の4人が競作した書き下ろしアンソロジーです。
書名 島田荘司読本
著者名 島田荘司・責任編集
定価 571円
初版の日付 2000年7月15日
ISBN ISBN4-06-264935-7
* 島田荘司の現在がわかる! 完全個人版読本。巻頭小説書き下ろし新作。
書名 玄い女神
著者名 篠田真由美
定価 695円
初版の日付 2000年7月15日
ISBN ISBN4-06-264940-3
* 時を越え「館」に蘇る密室死の謎に、京介が迫る!
書名 「Y」の悲劇
著者名 有栖川有栖・篠田真由美・二階堂黎人・法月綸太郎
定価 533円
初版の日付 2000年7月15日
ISBN ISBN4-06-264912-8
* E・Qに捧げる文庫書き下ろしアンソロジー
書名 私が捜した少年
著者名 二階堂黎人
定価 590円
初版の日付 2000年7月15日
ISBN ISBN4-06-264908-X
* 連続する難事件を華麗に解く孤高の私立探偵
2000.07.10
胃炎状態及び頭痛のダブルパンチ。
幻影城から発売された、化粧断ちしていないアンカット・フランス装の本を読むために出された特製ペーパーナイフの写真を、[博物館]コーナーに掲載しました。
2000.07.09
島田荘司先生の公式ウェブサイト「WS刊 島田荘司」が開設しました。素晴らしくクールなページです。島田ファン、本格ファンが見たら、必ず狂喜乱舞するような内容ですね。特に、「島田荘司の創作クラブ」のQ&Aは、本格推理作家を目指す人には必見です。このウェブサイトは、原書房から刊行される「季刊
島田荘司」と連携を取りながら運営されていくとのことです。ぜひ注目してください。
体調やや悪し。資料探しのために古本屋を3軒回ったところ、クーラーが利きすぎて冷えたのが原因でしょうね。日曜日の「スタートレック・ボイジャー」を見損なって(録画も忘れた)、悲しい気持ちがそれに追い打ちをかけます。
2000.07.08
河あきらさんの傑作マンガ『いらかの波』が集英社漫画文庫に収録されるとのことで、解説の依頼を受けました。大好きなマンガなので、もちろん快諾です。このマンガが連載されていた昭和55年頃の「別冊マーガレット」は粒ぞろいの作品が並んでいて(くらもちふさこさんとか)、毎月楽しみに買っていたものです。
そう言えば、手塚治虫先生の『三つ目がとおる』の解説も頼まれていたので、そろそろ書かなくては。
収穫:乱歩『黒蜥蜴』角川文庫。光瀬龍『ロン先生の虫眼鏡』徳間文庫。ハミルトン『スター・キングへの帰還』創元SF文庫。上原きみこ『マリーベル』フラワーコミックス全12巻。
2000.07.07
数日前から腰が痛く(骨盤と背骨がずれている感じ)、背中が張っていたので、かかりつけの東洋整体の先生の所へ行きました。水分の取りすぎで胃腸が弱っているとの注意を受けました。そうなんですね、パソコンに向かっていると、つい口寂しくて、何か飲み物を横に用意してしまうんです。
体を休めるため、久しぶりにビデオ日としました。「X−ファイル 第7シーズン」の1巻と2巻、それから「シックス・センス」を見ました。「X−ファイル」の続き物(特に3周にわたる奴)は、どれもこれも最後は神懸かり、祈り頼みになってみんな腰砕けです。だからアメリカ人は……。と、ため息がでます。「シックス・センス」は、最初の内わりとだらだらしていて、前評判ぼと面白くないなと思っていたら、やられました。最後の一撃でした。なるほど、そういう仕掛けでしたか。
2000.07.06
昨日のノートパソコンの不良は、どうしても症状に改善は見られず、結局、即日返品修理というしだいになりました。最近のパソコン及び周辺機器の初期不良率は3割を超えているとの実感があります。どの会社もコストを押さえ、あちこちから部品を調達して組み立てているわけで、完成度の低さは仕方のないことかもしれません。ですから、別に腹も立ちませんが、いろいろ使用上の予定があったので少しがっかり。
その合間に、修理に出していた愛用のキーボード(リュウド社のRboard
Pro for PC)が戻ってきました。これは3日間で戻ってきたわけで、リュウド社さんの迅速な対応に感謝しています。文字入力時に「さ」を時折取りこぼすという症状も改善されました。やはり、使い慣れたキーボードが一番いいですね。このキーボードはコストをかけたキースイッチが使われているので、非常に感触が良いのです。
今日は、国樹由香さんが、黒犬クック様の取材に来ました。8月上旬に発売になる「メフィスト」に連載中の「あにまる探偵団」で、私の飼っている動物たちが対象となったからです。その前に、講談社文3部長のU山さんが、新しい担当のNさんを紹介してくれるために来てくれました。由香さんは、配偶者の喜国さんと、担当編集のOさんと、少し後からお見えになったわけです。
写真は、喜国さんの足と戯れるクック様です。足フェチの気があるのかな?
2000.07.05
新しい親指シフト・ノートパソコンが到着。さっそく、長編執筆の合間にWindows98のセットアップとソフトのインストールを、と思ったら、これがとんでもないことに。途中から、safeモードでしか立ち上がらないわ。スキャンディスクの途中で引っかかってフリーズしてしまうわ、もう泥沼状態。仕方がないのでリカバリーCDを使ってリカバリーしたのですが、それでも効果がない。結局、FDISKをかけるところからやり直し。現在も奮闘中。一ヵ月も間ってやっと届いた品が、もしや初期不良なのか。顔面蒼白。今日一日は、これで完全にぶっつぶれ。
久しぶりに読み返したくなって買った狩久の『不必要な犯罪』が妙に値段が高いと思ったら(相場2000円以下、買値4000円)、何と、アンカットのままなのでした。この幻影城の本、アンカットフランス装と言って、下部がわざと切ってないんですね。それを、ペーパーナイフで切りながら、じっくりと読む――という趣向で幻影城が何冊か出したのだけど、結局、書店から乱丁で戻されてしまったという、大失敗企画なのでした。
しかし、大丈夫。私は、当時、幻影城が発売した、それようのペーパーナイフを今でもお宝として持っているのですから。
ちくま文庫から今月発売になる『二階堂黎人が選ぶ! 手塚治虫ミステリー傑作集』が完成しました。書影は下のとおり。推理ファンにもマンガファンにも喜んでもらえる短編集になったと思います。ぜひお買い求めください。(単行本初収録作品もありますよ!)
新刊:新世紀「謎」倶楽部『前夜祭』角川書店。
収穫:ベリヤーエフ『金星探検』タイム/ライフ社少年少女世界の文学。狩久『不必要な犯罪』幻影城
2000.07.04
原書房の『密室殺人大百科 上・下』の見本刷りがたった今、できてきました。各巻500ページ以上という大作。豪華執筆陣による書き下ろし密室短編や評論が満載なのに、定価は各巻たった2000円という恐ろしくコストパフォーマンスの高い本です。というより、中身は絶対に面白い本です!と、自画自賛させてください。詳しい内容はこちら。完成したことがあんまり嬉しいので、書影を載せておきます。平済みにすると、帯の惹句が繋がるという細かい技も施されています。
2000.07.03
芦辺拓さんの新作『和時計の館の殺人』がとても面白かったので、推薦分を書いてくれというカッパ・ノベルスからの依頼を快諾。先日送った表4と帯の校正刷りが出てきたので確認して返しました。7月の18日か19日頃の発売だそうです。
愛用するキーボード(リュウド社のRboard
Pro for PC)が、少し前から「さ」の文字を取りこぼすことがあるので、この際、点検をしてもらうことにして発送しました。代わりに富士通の親指シフト・キーボードKB-611を繋いでしのぐことにしました。こちらもけっこう良いキーボードなのでたいして不便はありません。ただ、臨時なので、わざと専用キーボード・ドライバ゙を組み込まず使っています。そうすると、どうなるかと言うと、若干のモードずれがあるわけです。日本語IMEも、普段のATOK13からOAKV7に変更。こちらもカスタマイズでけっこう快適に使えています。
秋田書店の編集さんと、マンガ家のあさみさとるさん(女性です)と打ち合わせ。あさみさんは、蘭子シリーズを「サスペリア」などでマンガ化してくださっている方で、明るい性格のとても素敵な方でした。何しろ「スタートレック・ボイヴャー」のファンだと言うのですから、悪い人のわけがありません。編集さんのWさんは、「X−ファイル」と「ミレニアム」が好きだというので、この人も良い人です。そんなわけで、マンガの単行本化に関する打ち合わせの半分は、テレビ・ドラマの話をしていたような。
収穫:天藤真『大誘拐』『炎の背景』『死の内幕』『鈍い球音』角川文庫。『フレドリッ・ブラウン傑作選』サンリオSF文庫。土屋隆夫『天国は遠すぎる』『天狗の面』角川文庫。光瀬龍『夕ばえ作戦』ハルキ文庫。
2000.07.01
英米ミステリー研究家・森英俊さんに招待され、喜国さん、彩古さん、石井女王様と森さんの自宅へ伺いました。そして、あの世界有数のミステリー・コレクションを見せていただいたのです。
石井さんから「光文社ビルの前に集合」と言われていたので、要町の光文社ビルへ行くと、喜国さんかしかいない。もしや護国寺の光文社の前か?と疑いをいただいた頃、喜国さんの携帯に電話が入り、やはり間違いであったことが解りました。急いで地下鉄で移動。
そして、ついに、魔窟ならぬお宝の山に御対面。ウワッ! とか、オオ! とか、ゲッ! とか、ヒョエー! とかいう悲鳴が、玄関を一歩入ったとたん、四人の口から次々に発せられます。というのも、ガレージが本の倉庫化としていたからです。それから、4階へ上がり、森さんの部屋へ。というより、本、本、本、本、本しかありません。ずらりと英米ミステリーの原書が並んでいます。そして、ちょっと目を離すと、いつの間にか彩古さんと石井さんが本棚と本棚の隅の方に座り込み、積み上げられた本をひっくり返し、値踏みをしているではありませんか。
しばらく目の保養をさせていただき、今度は野村さんも一緒に、落ち穂舎へバスで移動。あの第2店舗がなくなっていて、自宅の方に本は収蔵されていて、販売はそちらでするとのこと。一応、そこへ立ち入りを許可されましたが、本はあまり見せてもらえませんでした。どうも目録で買えという趣旨のようです。私は『アンクル・サイラス』と『死のある風景』を拾いました。
収穫:鮎川哲也短編推理小説選集2『青い密室』立風書房、鮎川哲也長編推理小説全集5『死のある風景』立風書房。レ・ファニュ『アンクル・サイラス』青土社。アップフィールド『ボニーと風の絞殺魔』ミステリ文庫。チャータリス『奇跡のお茶事件』新潮文庫。コリンズ傑作選12『毒婦の娘』。
写真1:森さんの書架の一部。写真2:森さんと、盗賊たち。写真3:カーの原書。写真4:「三つの棺」の原書。写真5:アントニー・バークリーが自分でスクラップしたコラム。写真6:クイーンが編集刊行した「ミステリー・リーグ誌」
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